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ニューオリンズ〜デトロイトツアー5日目

基本的にはOFF日であります。
が、朝からいろいろ動いておりました。
デトロイトジャズフェスティバルでは、そんなに会場が多いわけではありませんが、各会場とても広いスペースを確保しています。
そして各会場のステージのサイドには大きな画面があり、そこにはこのデトロイトジャズフェスティバルのスポンサーやミュージシャンのコメントなどが映っていました。
そんな中、必ず生放送の番組が差し込まれます。
各会場必ず準備の時間が同じで、その準備の時間内で放映される今回演奏されるミュージシャンを集めての番組です。
僕たちKHAMSINも、その生放送に参加することができました。
すり鉢状の会場の奥で、仮設の放送スタジオを作りそこで生放送とっていました。
僕たちはその番組でいろいろ話をすると言うことだったのですが、僕がそんなに英語をしゃべれるわけでもなくサポートとして高槻ジャズストリートのクリスに来てもらいました。

photo by Kumiko Hirama
photo by Kumiko Hirama

英語が飛び交う中、写真でも見て分かる通り僕はボ〜っとしてました(笑)
由佳さん清野さん白石君が結構英語で喋ってくれたので何とかもったなと思っております。
いろいろなことを聞かれました。
バンドの事、メンバーの事、高槻ジャズストリートの事、大阪のソウルフードといえば?
最後の質問に僕はたこ焼きと答えました。
今回高槻ジャズストリートとデトロイトジャズフェスティバルの友好関係を築くためお互いのバンドがそれぞれのフェスティバルに出ると言う使命もあってクリスは、高槻ジャズストリートのことをしゃべっていました。
いつもは「あっという間の」と言う文字がつく位の速さで終了するのですが、今回は本当に長かった感じがしました。
さすがに英語勉強せないかんなと思った収録でした。

その後いったんホテルに帰り、ご飯を食べました。
なんと!アーティストにホテルのラウンジのお食事券20ドル(チップ入れて25ドル)をいただいたのでメンバー全員で食事しました。

アメリカでの食事は「一食」食べればもう1日いらないって言う位多いなぁと思っています。
とにかくボリュームが・・・
これはなかなかのと思っていたのですが、生放送の緊張が解けたのか瞬殺で食べてしまいました。
このラウンジで食事をしていると、同じホテルに泊まっていて今日演奏するベーシストのジョン・パティトゥッティやドラムのブライアン・ブレイドなどが同じラウンジで食事していました。
もう頭の中がこんがらがって、何故かと言うといつもCDやレコードビデオやYouTubeなどで見ている憧れのアーティストなのにほぼ手の届くところで大笑いして飯食ってる・・・・・
すごい光景だなと思いました。
そしてこの光景の中に日本人として入りたいなと思いました。
とにかく、飯食いながらメンバーと喋りながら周りで大物アーティストが飯食っていると言うある意味イレギュラーな場所に入れたことがすごいなと思いました。

さて、今日はお目当てのプレーヤを見に行こうと言う事でその演奏時間になるまで、KHAMSINメンバーが集まり明日やる僕たちのライブの選曲会議をしました。
今まで僕が決めていたことをやっていただいていましたが、メンバーで決めた方ができるかなと思い、このアメリカツアーの中ではずっとメンバーで選曲 しました。

いろんな意見が飛び交いました。
でもすべてに思った事は、僕以上にメンバーが素晴らしいアイディアを持っていて、それを惜しみなく発表してくれることでした。
清野さんの曲、由佳さんの曲、白石くんの曲、GORIさんの曲、みんないい曲です。
だから僕としては、どの曲も本当はやりたいし何とかソロを短くして入れることができないかなと僕は思っていました。
KHAMSINらしく、いい感じに流れるような曲順をいろいろ考えました。
あーでもないこーでもない、譜面を動かし順番を考え意見を交換しあってできた8曲を揃えました。

僕はその時、とても力強いサポートいただき勇気がむちゃくちゃ湧きました。
みんなで考えた選曲、絶対に誰にも負けない感じがしました。
音楽は争事では無いのはわかっています。
でもこのラインナップは僕にとってはとても勇気の曲順でした。
それは自分で考えてみんなにやってもらっていた時と違って、みんなで考えて出した答えだからです。
一気にワクワク感が増えました。
そして見に行きたかったライブに行きました。

5:05〜
Danilo Pérez, John Patitucci, Braian Blade "Children of the Night"
7:00〜
Kenny Garrett
まず2つのライブを見ました。
こんなに感動したライブはありません。
いつもよく有名なアーティストのライブを見に行ったりしますが、そのアーティストの人気な感じから聴いていたように思いました。
3人の集中した音楽は、音楽をわからない人でもわかるような位、気迫に満ちた素晴らしい演奏でした。
そしてケニーギャレットの演奏も、ものすごくかっこよかったです。
両バンドともに、今までの自分の音楽感や世界観が覆されるようなそんな位素晴らしい演奏でした。
今までのCDで聞いていたものよりも、何百億万倍と素晴らしい演奏が数メートル先で行われておりそれに参加できた事はすごく幸せな時間で、僕もバンドでそういう立場の演奏ができたらと思うようになりました。
お客さんは、会場にある椅子がないところにキャンプで使うような椅子を持ってきてみんな座っていました。
それは本腰を入れて聞くぞと言わんばかりに椅子には飲み物食べ物しっかり置いて聴いてはりました。
みんながそれぞれ自分の聞きやすい体制で目の前の演奏をしっかり聞いているのがよくわかりました。
もう学生やないんやし、しっかり体で受け止めるように聞いたらどないや?と言われているようでした。

9:15〜
John Scofield Trio featuring Vicente Archer and Bill Stewart
このバンドもすごかった。
ワンアンドオンリーのギタリストジョン・スコフィールドは、
本当に素晴らしい演奏しました。
それは自分が今までやってきたであろうスタイルの演奏を自分のやり方でうまくアレンジし3人と言うトリオの形で演奏していました。
ジャズもあればカントリーもありのステージングはとても勉強になったし、とても影響受けました。
清野さんは、人生が変わったかもしれないと言っていまいした。
何か難しい演奏したりしたわけではありません。
とにかく自分というものをしっかり前に出した演奏でした。
これに関しては残りの2つのバンドも同じく感じました。
このジョン・スコフィールドのライブを聞いてそれが確実なものなんだと思うようになったんです。
僕たちの演奏の前にこの演奏が聴けた事はとても幸運であり、僕はこの聞いたライブを生かして自分のライブで思いっきり自分をぶつければいけないと思いました。
演奏する時間はありませんでしたが、演奏を聴くと言う本当にやらなければいけない事をこの1日で体験できた事はすごくラッキーでした。
いっぱい先人から多くの宝物をいただき、明日に向けて頑張ろうと思いました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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