【まいぶっく28】力をぬいて~よい子への道
まず、最初は、
「学校へ もっていっては いけないもの」
から始まる。
それは・・
1ことばづかいのわるい石
2ひげのはえるくすり
3超強力またたび
・・・・・
そりゃそうだ。「こんなもの持って行ったら 大変だあ。」と、思わず口に出したくなる。
続いて
「お客さまがきたときに してはいけないこと」
「留守番のとき してはいけないこと」
「音楽室で してはいけないこと」
おかべりかさん の 描く、ほっぺたがぷくっとした子どもたちが、驚いたり、笑ったり、怖がったり、叫んだりと表情ゆたかに登場してくる。
読んでいるこちらも 身体の力がぬけて、笑ったり 驚いたり。
「台所でつくってはいけないもの」→「リモコンおでん」とか「学校からのかえり道で してはいけないこと」→「あひるの ふたりのり」など、よくこういう発想が出てくるなあ と 感心もしてしまう。
「留守番のとき してはいけないもの」に「おふろでかんてんゼリーを作る」とあった。
バスタブいっぱいにつくられた 赤いゼリー。サクランボやパイナップルが入っているゼリーを 子どもたちが にこにこ食べている。
以前から「お風呂いっぱいの プリンを 食べたい」と、思っていた私にとっては、非常にうれしいページだった。
第2部の「これが真相だ」では、
かいじゅうのリュックのなかみ
先生の机のなか
あなたが学校にいっているあいだおへやのぬいぐるみがすること
などが、取り上げられ、細かくかき込まれている絵を、すみずみまで楽しむこともできる。
1992年に創刊された 福音館の子ども向けの月刊誌「おおきなポケット」(2011年で休刊)。
その中で連載されていたものを元に 出版されたのが、この「よい子への道」
同じく「よい子への道2」や「とちめんぼうげきじょう」も楽しい。
「おばけやさん」も楽しく読んでいたのだが、もう続きが読めないと知り、とても残念である。
「よい子への道」
おかべりか 作
福音館書店 1995年
読んでいただき ありがとうございました。