updataDX22レポート【経理DX Solution編】
『DXでビジネスをアップデートする国内最大級イベント』updataDX22の
経理DX Solution編のレポートです。
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はじめに
今回レポートするのは、【DX Solution Day】でご登壇された「西武ホールディングス」様のセッションです。
「デジタル経営の変革を進める西武グループ
受領する請求書のデジタル化から始めた経理DXの第一歩」
と題し、経理部門が推進した経理DXについて語ってます。
01.導入背景 経理部門が「守りのDX」実現へ
冒頭、ご登壇の浅野さん、中村さんの紹介から。聞くと経理担当としてはお二人とも5年経っていないらしいです。
西武グループといえば、なんとなく私は池袋のイメージが強いです。
「都市交通・沿線事業」「ホテル・レジャー事業」「不動産事業」など多角的に展開されてますね。
中期経営計画「デジタル経営実現」へ
背景の1つめは経営視点として「デジタル経営」を実現すること。経理部門がその一翼を担い取り組んでいる。
管理系基幹システムのグループ共通化を推進
経理部門が「守りのDX」実現へ一躍を担う
グループの業務全般を抜本的に改革
西武グループの会計システム刷新
背景の2つめは経理視点。元々は会計システムを刷新するプロジェクトが進んでおり、ペーパーレス化は後回しだったとのこと。しかしコロナ禍の影響もあり、会計システム刷新と同時並行で進むことに。
会計システム刷新
コロナ禍によるテレワーク対応と電子帳簿保存法改正
会計システム導入プロジェクトのスコープ拡大
最優先課題「受領する請求書の電子化」
西武さんの場合、発行するより受け取る請求書が多く、ここから着手することに。経営課題と経理課題の解決に向け「ペーパーレス化」に注力。
02.解決策 取引先の協力を得やすいサービス選定
①選定基準
選定するにあたってのポイントは「取引先さんへの協力のしやすさ」であり、『操作がシンプル』『取引先側の業務を殆ど変えない』が条件。
1社でも多く取引先さんが協力してくれることでwin-winの関係に。
また、アドオン開発しない方針にもマッチするものを選んだ。
請求書の電子受領には、取引先の協力が不可欠
システム標準機能を利用し、アドオン開発は行わない方針
②導入付加価値
更に、基幹の会計システム側との連携・運用も重要なポイント。
今回のTransPrintでは、グループ間のやり取り分は配信(受領)コスト無しで利用できる付加価値あり。
会計システムと組み合わせ、事後処理を完全ペーパーレス化
グループ会社間の請求書の電子授受も実現
03.導入の流れ 経理部門が設定・運用できる
ここからは実際の進めたポイントについて解説。
導入までのスケジュール
TransPrint導入後、キックオフからざっくり約2.5ヵ月で第1フェーズをリリースし外部の一般取引先との請求書受領の運用開始。更に第2フェーズは約2ケ月でグループ間請求書の運用を開始
ウイングアーク1st 社の導入支援体制
伴走型の「オンボーディング支援」で、理解しながら実践し、ミーティング内で疑問解決。PCが利用できれば、設定・運用が可能となる支援サービス。
利用開始・グループ展開に向けたポイント
請求書受領が多い取引先・部署から「優先導入」する段取り。安定稼働後に徐々に対象を拡大。
またグループ展開にあたって、まず推進統括者が自社業務とFit & Gapを行いつつ、システムを使いこなす。その内容を「標準化」しグループ共通マニュアルや取引先向け資料を作成、各グループへ展開。
導入に向けた進め方
スモールスタートで「小さくはじめ、最適な設定・運用を早期確立」。優先導入部署が実験台となり進めることに適していたとのこと。
導入による業務変化
配送・受領までの時間短縮
Webでテレワーク可能
紙の回付・押印を廃止(押印の法的要件はない)
印刷・経理部門への提出不要
紙郵送無し
切手・封筒・用紙コスト削減
導入後のグループ電子化状況(請求書受領)
TransPrint以外の電子化含め、TOP3のグループ会社は5割以上電子化済み
導入後のお取引先さまの声
ネガティブなご意見「ほぼゼロ」
取引先側の操作がシンプル
郵送の投函も不要、切手代も不要
社印不要とした事で効率化
導入後の社内ユーザーの声
使い慣れた担当者が電子化推進の原動力
ユーザーが自発的に拡大していく。その理由は下記。
操作が簡単、問い合わせは殆ど無し
気軽にテレワークできる(出社から解放)
受領以外に、送付も簡単
導入後の社内状況(西武ホールディングス)
電子受領による削減効果 > ランニングコスト
利用開始13ヵ月で電子化率61%
削減時間 25時間
電子受領によるコスト削減効果が、TransPrint月額料金を上回る
04.今後の展望 電子インボイス(peppol)の対応が理想
現状では請求書を電子受領しつつあるが、会計システムへの起票は手動。これはあくまで「通過点」である。理想は、会計システムとトランザクション形式(peppol)で請求書受領し自動起票出来ることが理想。今後のウイングアーク1st へ期待。
纏め
グループを巻き込んだ経理DXの話、参考になった部分は多くあったのではないでしょうか。それに、グループ全体に対して推進していく体制作りや社内の連携がしっかり出来ていたものと推測します。
皆さんも invoiceAgent ご検討如何でしょうか。
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