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「蒲生邸事件」宮部みゆき氏(読書感想文)(*ネタばれ注意)

☆かーなり前に書いた感想文です☆

いやー、久しぶり
(というか、リプレイぶり)に、
ガツンとくるものを読んだなー。

何がガツンかといえば、
SFというより、
むしろ昭和の日本に対する、
自分の郷愁に驚いた。

日本に引き寄せられていく感じ。

主人公、孝史が、
受験戦争に敗北中のさなか、
入試のために上京していた
ホテルが火事にあい、
タイムスリップする。

それが、ホテルの前の
持ち主だった蒲生さんの時代。

昭和11年(?)のニ・ニ六事件の
真っ最中。

SFあり、推理あり、
でも本筋は、ヒューマニティと
ノスタルジーかな。

人間と、昭和という時代に対する愛情が、
一番感じられた。

そして、私のツボの時間差攻撃は、
最後の方に満載で、鳥肌モノ。

まず、女中のふきが
平成6年4月20日の再会の
6年前に亡くなっていたこと。

あと、蒲生家の息子、貴之や、
妹の珠子が案外元気に
生き抜いたこと。

そして、平田が、タイムトラベラーで
ありながら、戦死したこと。
ちょっとスタンドバイミーの
最後っぽかった。

宮部さん、ホンマすごいわ。
ストーリーテラーとして
サイコーです。

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