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「雪の鉄樹」遠田潤子さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)

鉄樹とは、ソテツのこと。
私も好きな樹だけど
この小説では、主人公
雅雪のことを表している。

雅雪は、庭師。
曽我造園(通称、たらしの家( ;∀;)?)
の三代目。

愚直過ぎる雅雪の
「すまん」「たのむ」の
多いこと。
圧倒的自責感。。

まず、前置きの現代
(遼平の育ての13年間)が
長すぎた。
遼平の祖母、文枝の異常な
恨みように、どんな過去が
あるんかと思えば、ちと
物足りない。
何も雅雪は悪くないのに
一人で背負ってマゾしてる。

後半になって、双子の兄妹の
郁也と舞子が出てくる。

13年前の話。
雅雪の父が、双子の母に
夢中になって、母を殺して
自分も死ぬ。
(その頃、雅雪と舞子は
付き合っていた)

舞子が、パニックを起こした
郁也を追って車で引いてしまったのが
遼平の両親。

舞子のためとはいえ、あんなに
文枝に恨まれる必要ある??
遼平を13年も育てる必要ある??

過剰な自責、愚直さにまいった。

そして、雅雪のなぞの全身やけど。
郁也に冗談みたいに火つけられて、、
なんじゃ、そりゃ、と思った。

前半の自責が、後半にやや
マッチしてなかったけど、
まぁ、作者の熱量はすごいと思う。

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