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「サヨナライツカ」辻仁成さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)


辻さんの本は、何度か読んだ。
みぽりん(って言って今どき
わかる人いるかな?)
の元ダンナさんで、海外在住の方。
やはり、異国情緒のあるストーリーが
印象的。

主人公、豊と、沓子(とうこ)は、
バンコクの高級ホテル
(ザ・オリエンタル・バンコクの
サマーセットモーム・ルーム)で、
4か月、激しい恋に落ちる。

その12月に、豊が光子と結婚すると
わかってるのに、「好青年」豊は、
タイの日本人社会でもヤバくなってきたころ、
クリスマス・イブに、光子がやってきて、
沓子が日本に帰る。

豊はクリスマスに結婚。

で、25年後。
豊と光子には息子二人(大学生?)。
飛行機会社の偉いさんになった豊は
タイでパーティ。
オリエンタル・ホテルのスタッフになっていた
沓子に再会。

豊、55歳。沓子、55~59歳?(少し年上)
タイ当時、豊は、30歳。

そのとき、なんもなく帰って、
その4年後、
60過ぎた沓子がガンで亡くなる。

沓子は、4ケ月のために30年一人で
生きてきた、と。
豊も光子や家族がありながら、ずっと沓子と
いっしょだった、とな。

人生って結局そういうもののような気がする。
一番好きな人と好きな時間を過ごせるのは
ほんのひと時に過ぎない。
あとは、その思い出を支えに生きていく。

本当に幸せな人は、いるんだろうか。


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