終りの会で告発？しいたけ事件（エッセイ）

あれは、小学校5年生の
ときだった。

隣の席に、のび太似の
気の弱い男の子が座っていた。

食べ物の好き嫌いが激しく、
特に、給食で出る、中華スープの
しいたけがダメだった。

その理由。
しいたけがナメクジにしか見えない、と。

陽気でアホな子供だった私は
スープの出た日、

「ナメクジ♪　ナメクジ♪」

と、はしゃいで、
のび太をおちょくった。

のび太は、まったくスープが
食べれず、しくしく泣き出す始末。

（今、思うとこれも、軽いイジメかな？）

が、のび太は、終わりの会で
滅多にあげない手を挙げた。
なんと告発したのだ！！笑

「〇〇さん（ワタシのこと）が、
ボクがしいたけを
食べれないのを知っていて、
しいたけをナメクジって言いました」

その場で、およよ、と、
泣き崩れるのび太。

先生も、教室も、全体的に
苦笑の雰囲気。

先生に、
「〇〇さん、なんでそんなこと言ったん？」

と、聞かれ、
私はいけしゃあしゃあと

「男の子がそんなことぐらいで
泣いてたら、あかんと思って」

とか言ったと思う。
（これも、いまでは、セクハラ？）

先生は「それもそやけどなぁ」と
苦笑し、
クラスのみんなには
「お前はオカンか！」
と言われ、
渋々謝った気がする。

私も悪かったよ、のび太、笑。

君は、ちゃんと
大人になれたのだろうか。