マチノカリスマ
これまで住んだ街々で、
その時代ごとにカリスマ的な人たちが街を闊歩していました。
学生時代には少し怖かったりするものの、
そんな人達の姿を見ると「かっけーなー」なんて思っていました。
街遊びをしているうちに"あの人はあの店の店員さん"とか
"オーナーさん"だったりというのが分かってきて、
上手くいくと仲良く話ができるようになって
それをちょっと自慢げに思ってみたり。
いろんな業種にそういう方がいましたが、
とりわけアパレル関係の方には近寄りがたい
"クセモノ"が多かった気がします。
クセモノではあるんですがやっぱり独特ながらオシャレだし、
何かしらのカルチャーに精通していたり、
やたらと海外に行っていたり。
まあ憧れますよね。
でもいつからかアパレル業って憧れじゃなくなったと聞きます。
今の若い男の子は本当に冷静で
「儲からない・お金が貯まらない」と言います。
最近も良く聞くのは
「洋服や靴にそんなにお金を使う意味が分からない」
正論なんですけど、
昔って"オシャレ・カッコイイ=モテる"って単純な発想で
みんな動いていた気がします。
そういう部分についても今は冷めているというか。
草食系の進化というやつ?
脱線しましたけど、やっぱりショップの数に比例して
そんなカリスマたちがいたとすれば、
やっぱりネットが台頭してきた辺りから全国的にショップが減ってきて、
それは今もなお続いているのだとすれば、
更にこういう人たちは表舞台から消えていくでしょう。
そして今度はそれに比例して店が減って街から面白みが消えて。
どこの街も栄えてて面白かった頃って時代が良かった気もしますけど、
好き放題してても楽しく暮らせていたような。
無茶なことをやってる人もそれはそれは多くて、
でもそんな姿がアウトロー的で憧れて、
引っ張られて染まっていく若い子も今よりずっと多くて。
極端に言うと映画『イージーライダー』で説かれる
"自由"の価値観と時代の移り変わりのようなものは
脈々とこの日本でも具現化されていってるんじゃないかと思います。
"出る杭は打たれる"
でも
「出る杭は打たれるけど、杭も出過ぎたら届かないから打てない」
と誰かが言っていました。
つまり振り切ったもん勝ち。
面白い街にはまだまだカリスマが必要です。
でも"カリスマ"って言葉自体もなんだかもう...。
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