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DIY Lofiサンプラー「OpnBeat」プロトタイプ Ver.1(概要編)

これはなに?

 上のYoutubeの動画を見ていただくのが早いと思いますがサンプラーとは既存の音源の一部をサンプリング(録音)して、サンプリングした要素を自由に再配置することでオリジナルの楽曲を作る電子楽器の一種です。
 いまあえて音質の良くない音源を用いたLofi(ローファイ)ヒップホップという音楽ジャンルが流行っているようですが、本プロジェクトのLofiサンプラーは録音再生に安価なボイスレコーダーや録音玩具に使用されている低音質な録音再生ICを使っているので結果としてLofiなサウンドになっています。
 簡単に安価に作れることを前提に作ったため、入手性の良い部品を用いて外装ケースは3Dプリンタで製作しました。

できること

  • 最大8音源のサンプリングとトリミング

  • リズムパタン編集

  • トラック編集(リズムパタンを組み合わせて全体の曲をつくる)

  • 8音源の音量レベル調整

  • BPM(テンポ)調整

外観写真

正面(自作ポータブルスピーカーと並べて)
斜めから
背面(左から音声出力端子、録音入力端子、
電源用USB miniコネクタ、Arduinoプログラミング用USBコネクタ)
基板
外装ケース(上)表面
外装ケース(下)裏面

工夫した点

優れた打鍵感と自由なカラバリのボタン

打鍵ボタン

打鍵ボタンにはキーボード用のCherry MXスイッチを使っているため好みの打鍵感のMXスイッチを選んでつけることができます。またキートップは市販のMXスイッチ用のものが使えるのでカラバリも無限大です。

カラフルなキートップ

外装ケースは3Dプリンタの造形サイズに収まるように分割

外装ケースと3Dプリンタの造形ステージ
本体前面(上ケース、下ケースともに2分割して接着)

今回作ったサンプラーの本体の横幅は約250㎜ですが私の家にある3DプリンタEnder-3 V2 Neoの造形可能エリアは220×220㎜までのため1回で造形できませんでした。仕方がないので外装ケースの3Dモデルを適当な位置で2分割にしてそれぞれ造形したものを後でエポキシ接着剤で接着しました。上ケースと下ケースはネジで固定しています。

3Dプリントケースの補強リブ

外装ケース(上)裏面

3Dプリンタで製作した外装ケースは指で押したり持ったりしたときにぐにゃっとたわんだりすると微妙なので、補強のため厚み1.6㎜高さ3㎜程度のリブを入れて補強しています。といっても最初は何も考えずにまったく補強無しで作って見事にぐにゃぐにゃだったので、穴位置を修正するためにケースを何度か作り直す際にリブの位置や数を変えて実験しました。3Dプリンタは作ってダメだったらすぐに改良して試せるので、こういう時すばらしさを実感しますね。


おまけ(ボツになった試作品)

試作品1

ドラムマシンを作ろうと思いAliexpressで見つけた安価なwav/mp3プレーヤーモジュール(https://www.aliexpress.com/item/1005003428314372.html?)を使った最初の試作品。wav/mp3プレーヤーモジュールはUSBでPCに接続してmp3ファイルを入れるだけで音を再生できて非常に便利でしたが、おそらくmp3ファイルのデコードなどに時間がかかるためか再生信号を送ってから実際に音が出るまでのライムラグが大きすぎリアルタイム性が求められるドラムマシン、サンプラーには実用的でないことがわかり失敗に終わりました。

試作品2(ボイスレコーダー用ICを採用)

音源ICとしてボイスレコーダーICを使おうと方針転換した試作品2です。Aliexpressで買ったボイスレコーダーの基板をそのまま使って実験しました。まずはサンプラーに使える反応速度、音質か実験する目的だったためとりあえず4チャンネルだけで動かしています。この段階で悪くなさそうだったので基板を起こしました。


最後までご覧いただきありがとうございました。
詳細な回路図などの説明は長くなってしまうため別の記事にまとめたいと考えています。

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