変化の始まり ①
今回からは、前回お話しした「大きな動き」についてお話ししていこうと思います。
まずはその前提となる話です。
私が適応障害と診断されてすぐ、部長と人事部との三者面談が行われました。
そこではその当時の体調と通院状況などに関してヒアリングを受けました。そして業務内容の変更に至ったのです。
そのあと何度か三者面談を重ね、
「電話を離れた業務は言わば特例なので、11月頃には今後についての結論を出してください」
と言われました。
私の会社では、募集をかけている仕事やポストがウェブサイト上で確認できるようになっており、異動を希望する場合は自らそこに申し込む形となっていました。(もちろん会社から言われて異動する場合もあるとは思いますが)
さらに私とその同期は本来、翌年1月以降しか異動できない(年内は異動できない)ということになっていたので、私は、
「11月までにウェブサイトを見て異動する先を決めよう」
と考えていました。
もちろん電話応対の無い仕事が特例だということは理解していましたし、ずっとこのままではいられないことは理解していました。
ですが、募集のある仕事は、
・その仕事に関しての経験が何年か求められるもの
・役職のついているもの
・全国に展開している営業部門
・電話応対をする仕事
ばかりでした。
・私は入社間もないですし、経験が求められる仕事は事実上申し込むことができません
・電話応対ができない現状で別の電話応対をする仕事への申し込みは本末転倒
と言うことで、実際に申し込めそうなものといえば全国に展開している営業くらいでした。
ですが体調が優れない中でどこか知らぬ場所に引っ越すことになったらどうしようか、そもそもやりたいと思っていない仕事をやったら同じような結果になってしまうのではないか、やるからにはこの先のキャリアのことも考えたい…と思うと、すぐに異動の意思を固めることはできませんでした。
そんなことを思いながら、ゆっくりと、何よりちゃんと考えて答えを出そうと思っていた頃、人事部の担当者から呼び出されました。
二者面談でした。
今後についてどうしようと思ってるか、話すことになりましたが、まだまだ決まっていなかったので、
・まだ迷っていること
・できるならば当初希望していた人事に関する仕事、もしくは採用に関する仕事がしたいと思っていること
などを話しました。
その頃はまだ6月とか7月頃だったので、よく考えてください、という感じでしたが、人事部や採用への異動という件については、
「このふたつは経験のある人しか取らない予定だから無理」
との理由で断られたのでした。
そこで私は疑問に思ったのです。
「それなら新入社員はどうすればいいの?」
これまで中途採用ばかり行っていた会社だからなのかも知れませんが、この考え方からいけば新入社員は最初の配属でこれらの部署に行かない限り道はほぼ閉ざされたも同然ということでした。
なんせ経験がないと入れませんから。
私たちはその経験を積むチャンスすら無いのです。
入社してすぐの研修期間などで、
「うちの会社は縦方向のキャリアアップのみではなく、部署をまたいだ横方向のキャリアアップもあります」
と言っていましたが、これは全員に対して開かれた横方向ではなかったのです。
もちろん会社ですから、その時々の都合があります。希望したら何でも叶うわけではありません。
ですが、こんなにも限られたものならば、普通の会社と何ら変わりません。
結局最初の配属がかなりの比重を占めているのです。そしてたとえ新卒向けに募集があるとしてもそれはあくまで「新卒向け」であって、2年目以降には適用されない可能性の方が圧倒的に高いように感じました。
(後輩に配属希望はどんな感じで聞かれたか聞きましたが、むしろ私たちの頃より選択肢が狭まっていましたし、私たちの代に無くて後輩たちの代に出てきた選択肢がなかったので実際は分かりませんが。)
こんなことから私の希望は呆気なく散り、
「その時にある選択肢から選ぶこと」
そして自動的に、
「その仕事で何を学ぶか、何を得るか」
をより深く考えなければならなくなりました。
これで余計に悩み始めます。ますます身動きが取れなくなったように感じました。
私の性格上、優柔不断なところもあるのにさらに拍車をかけて決まらなくなりました。
これ以降はまた今度お話ししたいと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
ひろ
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