行動により心の平安を保つ|パスカル「パンセ」
こんにちは😀
今回はパスカルの書「パンセ」よりお届けします。
確信と平安の差
確信とは、盲目的に「権威者が言うのだから真理であろう」という蓋然論のことです。つまりそこには自分の意志がなく、自己反省もない、と言うことをパスカルは非難しています。
一方同じ真理について他人に判断を委ねるのでなく、自ら汗をかいて真剣に追い求めること、つまりそこには自分の意志が働いている状態において、心に平安がもたらされるということになります。
自らの意志で頭を使って得た結論は、納得性が高い
日本人が周囲を大変気にして同調圧力を感じるような気質は明治時代の日本の庶民にも蔓延していました。
福澤諭吉もこうした明治の国民の状況を嘆いています。
東西を問わず、どのような文化的なバックグラウンドであれ、確信で止まっている人が大半なのかもしれませんね。
パスカルの言葉は、実は宗教的背景が含まれている「真理」に関する主張です。
しかしながら、「たとえ偉い人が言った正しいであろう言葉でも、自分の頭と体で感じ、そして行動してみて確信を得る、その確信は揺るぎないものとなり心に平安をもたらす」ということは現代社会で生きていく私たちのあらゆる心理状態においても共通するような気がします。
ではまた!
(参考)
人間の真実はパスカル『パンセ』に存在する(渡部昇一 佼成出版社)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?