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ミドルリーダー🚩|ナッジング

こんにちは。
 本日の話題は、ミドルマネジャーが組織へ影響を与えるための活動のうち、重要な要素として「ナッジング」を取り上げます。

 インテルの元CEOであり、名経営者として知られる アンドリュー・グローブの著書「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」(小林薫 訳)からの引用と考察になります。

マネジャーが果たすべき役割

単純明快に、

「組織が最大の成果を上げて目標を達成すること。」


書き方は諸々ありますが基本的にはこう解釈できます。

マネジャーが役割を果たすための方針


 基本原則は以下のようになろうかと思います。

 「正しく目標設定する」
 「組織課題を発見する」
 「組織の人を効果的に動かす」
 「正しい意思決定をする」
 「組織力を向上する」


さて、今回は「組織の人を効果的に動かす」という方針のための行動が焦点です。

マネジャーが組織の人を効果的に動かすための行動


 行動のレベルになるとマネジャーの個性が現れてきますが、原則は機械ではなく「人」を動かすことです。人の思考と行動に影響を与えるためには、主には会議や1on1、個人面談などのコミュニケーションにおいて行われます。

「ナッジング」とは

 「個人あるいはミーティングを軽く突ついて自分の思う方向に進ませようとする行動」


これをグローブが「ナッジング」(突っつき、一押し)と命名し、非常に重要なことだと述べています。

 人を動かす場合、例えば戦場では明確な指示が必要です。
「こうしたらどうだろう」。
「なぜ、右に進むと決めたのかな?」
なんて悠長な会話で心を動かす、といった曖昧なアプローチは向いていません。少ない情報の中での合理的な判断です。それは当然です。

 しかし戦場においても兵士をコマンドとして動かすだけではなく兵士が現地で将軍の思い通りに自律的に臨機応変な行動が取れるように「ナッジング」は必要なのです。

ことオフィスのナレッジワーカーにとって、ナッジングはより重要になります。
 会議において上司が投下するコメントや、方針を問う質問は、全て意識的に「ナッジング」しているわけです。

 このナッジングは、マネジャーの行動の中でも極めてテコ効果の高いものです。

 メンバーからすると、「判断してくれればいい」「はっきり決めてくれ」という感情を持ってしまう場面もあります(私が上長に感じることもありますし、かつて上司に感じたことでもあります。)が、ナッジングの蓄積はマネジャーの行動指針の提示であり、方向づけなのです。
 これを聞いた上でメンバーが自律的に判断できるようになることこそが、マネジャーが本当に狙っている、「組織力が向上した」姿なのです。

 先述の戦場のような、早急な意思決定を求められる場面では、マネジャーが判断を下しますが、この判断においても、判断力が養われたメンバーの活動を基に下す判断の方が、間違いなく質の高い判断となります。

以上の背景を理解した上でナッジングを行うことで最強組織を作り上げていきましょう!

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