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心のバランスを保つ(星の王子さま その1)

おはようございます📚

みなさん「星の王子さま」、読んだことありますか?

妻の本棚に眠っていましたが、手に取るきっかけがなく今に至ります。

 今回『100分de名著』(NHKオンデマンド)が「星の王子さま」を取り上げていたので、番組を観てから、読んでみることにしました。

 というわけで、noteでは番組と本を通じて感じたこと、番組の中で指南役の先生に学んだことを共有したいと思います。

ナゾの木箱

 お話は砂漠に不時着した飛行機のパイロットが途方に暮れているシーンから始まり、突如として現れる「王子さま」の出会いから始まります。

 パイロットは今の仕事に満足をしていません。本当にやりたかったことを仕事に追われて忘れてしまっている状態で、一人孤独に相談に乗ってくれる相手もいないのです。

 王子さまはパイロットに何の前触れもなく
「ねぇ、、、ヒツジの絵をかいて、、、」
 とねだります。

 不思議に思いながらパイロットはヒツジの絵を描いて渡しますが、何度もダメ出しを出されて描きなおします。
 なかなか認めてくれませんが最後に、こんな感じの箱を描いて渡すのです。

王子のほしかったものとは?

「こいつぁ箱だよ。あんたのほしいヒツジ、その中にいるよ。」
「うん、こんなのが、ぼくは欲しくてたまらなかったんだ。」
『星の王子さま』(サン=テグジュペリ 作、内藤 濯 訳)

 不思議な会話ですが、ここに込められた意味を指南役の先生が解説します。

 ここで「ヒツジ」「子供の頃の無邪気な心」を表します。
 箱には、中のヒツジが生活できる立体的空間と3つの空気穴が設けられています。それは中のヒツジに対する優しさの表れです。

 このやさしい「箱」は、「大人の殻」なのだそうです。

 人が社会で生きていく上で「大人の殻」つまり、「客観性」「知識・経験」は必要不可欠です。それが社会性であり周囲と協調して生きていくということです。

 しかしながら「大人の殻」だけでは周囲に溶け込んで自分がなくなってしまいます。「大人の殻」に優しく包まれた「子供の頃の無邪気な心」こそが人生を豊かなものにする大切なものなのです。

 王子さまが、ヒツジが描かれていない絵をもらって満足したのは、優しさに包まれ、社会から守られた「ヒツジ」を、箱の中に想像できたからなのだと思います。

 殻の中のヒツジがどんなものであったかはパイロットもわからないですが、王子さまが自分の中で想像できます。理想のヒツジが、しかも優しい箱に包まれた姿をそこに表現したのですね。

心のバランスを保つ

 あらすじも掲載したので長くなりましたが、「大人の殻=社会性」の中に、「無邪気で、主観的で、無知な子供のこころ」をもち、その均衡を保つことこそが社会と自分のアイデンティティを保つ姿なのだ、という意味が込められています。

「自分のなりたい姿や、無邪気な楽しみを追い求める時間」

大切にしたいですね。

では次回も引き続き「星の王子さま」をお届けします!

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