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識見と行動力 (学問のすゝめ)

こんばんは。読書の秋ですね📚
今日は、底抜けに明るい、「学問のすゝめ」(福澤諭吉)の言葉のご紹介です。

「知識が無いが活発」は危険

人の働きのみ活撥にして明智なきは、蒸気に機関なきがごとく、船に楫なきがごとし。ただに益をなさざるのみならず、かへつて害を致すこと多し。(第十六編)

 主張はわかりやすいですが、「蒸気に機関なきがごとく、船に楫なきがごとし。」と言う表現がユーモア溢れて、福澤らしいな、と思います。

「知識はあるのだが、動かない」の愚

心事のみ高尚遠大にして、事実の働きなきも、またはなはだ不都合なるものなり。(……)これをたとへば、石の地蔵に飛脚の魂を入れたるがごとく、中風の患者に神経の穎敏を増したるがごとし。その不平不如意は推して知るべきなり。(第十六編)

 「石の地蔵に飛脚の魂を」、「中風の患者に神経の穎敏を増したる」 こちらもユーモアセンス抜群です😀

 人は、どちらかの傾向を持っています。育った環境、職場環境などに左右されて考え方が偏ることもあります。
 いずれにせよ、このバランスを保つことが肝要である、と言うことですね。

 福澤は「実学」にこだわり、学問とは、知識をただ得るだけではなく、これを使い、実行し、世の中の役に立つことに重きを置いています。
 まさにこの実学へのこだわりがこもった内容です。

 (参考)

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