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菅田将暉さん&有村架純さんW主演映画『花束みたいな恋をした』は、老若男女問わず“共感力”抜群な1本!

2021年も残り2カ月を切った。今年も数々の心に残る映画やドラマが世に放たれてきましたが、特に印象に残っている作品の一つ、映画『花束みたいな恋をした』について書きたいと思います。私は公開時劇場で鑑賞したのはもちろん、最近改めてBDで観返したので、今一度感じたことを簡単に綴りたいと思います。

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今年1月29日に公開された同作は菅田将暉さんと有村架純さんという同世代の若手実力派俳優のW主演によるラブストーリー。人気脚本家・坂元裕二さんと監督・土井裕泰さんというドラマ『カルテット』(2017/TBS)以来のゴールデンタッグによる渾身の作品に仕上がっています。

焼きそばパン

京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然出会った大学生・山音麦(菅田さん)と八谷絹(有村さん)の、その夜から始まる5年間の恋模様を描いているのですが、大学生活から就職活動、社会人生活など、20代の誰しもが経験したであろう出来事や描写が詳細に描かれていて、「こんなことあったなぁ~」や「あんな経験してみたかった」など、きっと老若男女問わず多くの人々にとって主人公を自分に置き換えて鑑賞することができるからこそ、その“共感力”の高さゆえ大ヒットにつながったのだと思います。

イヤホン

脚本の坂元さんが「恋愛のおもしろさは、特別なことが起きなくても、恋愛自体がおもしろいこと」とおっしゃっているように、同作は特別何か大きな出来事や派手なイベントが発生するわけではなく、どこにでもありそうな大学生の生活や恋愛が描かれているのが新鮮で見ごたえがあると感じます。観る人それぞれが自然と自分を投影できるシンプルなストーリー展開ゆえ、何気ないシーンの一つ一つが胸を打ちます。

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主人公の麦と絹を演じる菅田さんと有村さんはご存じの通り日本が誇る実力派俳優でありスターなのですが、このお二人がすごいのは、“庶民ぽさ”を見事に役で表現できることだと思います。どんなにお芝居がうまくてもそのスター性やオーラが強すぎると役柄が嘘くさくなり、観ている人も物語に没入しきれないと感じます。しかし、菅田さんと有村さんは間違いなくトップスターであり、ばりばりオーラがあるはずなのに、麦と絹という一般的な大学生の男女をナチュラルに自分のものとして演じきっています。あくまで個人的な考えですが、きっとお二人の飾らない人間性や、各作品で役柄を演じ終えてもその役のイメージが変に次回作に持ち越さない切り替えのうまさがあるのではないかなと考察しています。若手俳優は数多存在しても、これだけキラキラした役から一般的な役まで自然体でモノにできる俳優さんはそう多くはいないと思っています。まさに同作の主演にはこのお二人しかいなかった適役だと考えています。

有村

菅田さんの最大の武器である、作品の中で共演者との会話や芝居の仕合の中で生まれる人間味あふれるリアクションや表情、感情の機微、そして有村さんの強みである、本心を隠しつつ周りに合わせながらも、時に本音をはっきりと言う等身大の女性の演技がいかんなく発揮されています。

4人

ちなみに同作は音楽や映画、お笑い、文学、漫画などなどリアルなサブカルがたくさん登場するのですが、個人的にお気に入りなのは、ファミレスで談笑する麦と絹が「カンブリア宮殿」(TX)に関する話題を口にするシーンです!ほかにも随所にクスっとしちゃう場面がたくさんありますので、ラブストーリー要素はもちろん、そうした小ネタをたくさん見つけて楽しむのもよろしいかと思います!

パンフ

2021年もたくさんの素敵な映画やドラマが生み出されてきましたが、まだ同作をご覧になっていない方はもちろん、すでにご覧になった方もぜひ今一度菅田さん&有村さんの俳優力と人間力がしっかりと反映された『花束みたいな恋をした』を鑑賞してみてはいかがでしょうか?



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