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お袋の感情の扉を開く【2019.5】

お袋の症状が落ち着いたのか、特養では特にハプニングもなく時が流れています。

特養の職員の中にお袋と気の合う方がいるようです。お袋に聴いてみると、その職員はいつも面白いことを言って笑わせてくれるから好きだと言います。

認知症になると、他者の表情に敏感になり、子どものように自分に素直になります。と言っても、人によって違うので一概には言えないところ。

そう言えば、お袋が認知症になって間もない頃、本人の言うことを全身で聴けば良いと思っていました。いわゆる「傾聴」です。しかし、これは私の思い込みでした。

認知症になったお袋にとって大切なことは、ただ普通に話しを聴くより、お袋の正面から低い姿勢で大げさなくらいの笑顔でコミュニケーションをとることでした。

私たちはコミュニケーションをとる際、言葉から入る印象より、相手の声の大きさや表情、所作から得る印象の方が遥かに多い。これが認知症の方は顕著に表れます。

特養に家族が訪問した際、家族の前では笑顔で対応している職員も、家族がいないところでは、どのように利用者に接しているのか家族には分かりません。

認知症が軽い状態だったら、家族が訪問した際、職員と本人とのコミュニケーションをよく観察していると、普段の職員の接し方が本人の反応で分かることがあります。

もちろん、職員への信頼は必要ですが、職員の中には利用者に対する基本的なコミュニケーションを理解していない方がいることを、家族側も認識しておく必要があります。


【小さな実践】
家族は、認知症になっていても感情は最後まで残っていることを踏まえた上で、コミュニケーションを取るように心がける

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