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連載 対応力 精神疾患とうまくつきあう方法 全21巻

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私自身30年以上双極性障害に翻弄されてきました。 私の経験が似た境遇の方々の助けになればと思い筆を執りました。
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2020年8月の記事一覧

連載① 対応力 精神疾患とうまくつきあう方法

はじめに 一口に精神疾患と言っても様々ですが、 みなさんは、双極症という病気をご存じでしょうか?古くはそううつ病とも呼ばれ、うつ病とも似た症状がありますが、全く異質な病気で現時点では完治しないとされている難しい病気です。 でも、この病気は服薬と生活習慣に注意することによって通常と変わらない生活が送れます。 この病気に30年以上翻弄されてきましたが、 同じような精神疾患で苦労されている方々の何かの参考になればと思い私の遍歴を綴っていきます。 次回から具体的な内容に入りま

連載② 対応力 生誕から就職まで その1

私は1968年岡山県岡山市にごく普通の家庭に長男として生まれました。父親は普通のサラリーマンで近場の転勤が何回かあった後は地元を離れることはありませんでした。 子供の頃は記憶力が良く、漢和辞典を丸暗記とか 電話帳を延々ながめたり、天皇や中国の皇帝の系図を書き写したりと少し変わった子供でした。 幼稚園くらいまでは元気いっぱい遊び回っていましたが、運動神経が良くなく次第にインドアが好きになり、推理小説など読書好きになっていきました。 私が中学の時に父親が実家近くに家を建て、

連載③ 対応力 生誕から就職まで その2

大学でも吹奏楽団に入りましたがかなり出席率が悪く幽霊団員と揶揄されたりしながらも、団長も務めました。 この頃はサークル活動なんだから出席欠席は個人の理由との自分勝手な解釈で本格的に力を入れていませんでした。そのためか、団は在学中4回連続で東海大会にコマを進めていましたが、私自身は2年次の出場1回きりでした。1年次は補欠、3年次は学部の実習と重なったとはいえ、今思えばなんともったいないことをしたか。 学業も3年次まではまずまず順調でしたが、これといった将来像を明確にしていな

連載④ 対応力 20代 通院時代 その1

それでも1991年4月、神戸に本社のある外資系の製薬会社になんとか就職し、最初の三ヶ月は神戸のはるか山奥の関学のセミナーハウスで缶詰状態の研修。よく考えれば就職活動もたいしてしなかったのに、すんなり決まってしまったのも今考えればよくなかったのかもしれません。 この時にもウツを再発してやっとの思いで研修終了。講義漬けの毎日にもかかわらず食事を普通にとり、運動を意識していなかったのがあだとなり体重が激増、研修で知識も脂肪も蓄えてしまいました。 7月から博多に赴任して本格的に仕