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ベンチャー企業におけるヘルスチェックおよび1on1 MTGの有用性

前回の記事は、HRの中でも採用について書いたものでしたが、今回は、組織開発・労務に近い観点で、我々が取り入れて有用だと思ったものを紹介したいと思います。

今回紹介したいものは、ヘルスチェックおよび1on1制度になります。ヘルスチェックは、今やtwitterでも大人気の、コンカー三村さんによる、”最高の働きがいの創り方”を読んで、真似をしようと思った制度であり、1on1制度は、こちらも多分多くの方が読んだことがある、Hard Thingsを読んで、きちんと導入しようと改めて考えたものでした。

ヘルスチェックについて

ヘルスチェック

月に一度、社員全員に対して、10設問を答えてもらっているものです。質問内容は、コンカーで使われているものも参考にしながら、僕らなりに重視したいポイントも入れ込んで、上記のとおりとしました。
個人的に大事だと考えているポイントは、

・月に一度のペースで行う
・全社員に対して、記名式で行う(回答は、HRヘッドおよび管掌役員しか見えない)
・質問量を限定して、社員にとってなるべく負荷が少ないようにする

というところであり、全社員の具体的な回答は、HRヘッドおよび管掌役員(つまり、私ともう一名の二人のみ)しか見えず、その他役員に対しては、チーム平均、あるいは会社全体の平均しか見せないことで、匿名性を担保しています。その上で、チームとして気になる場合や、個人として気になる方がいた場合、その状況に応じて、各チームの管掌役員なり、人事なりからメンバーに対して連絡して、悩みを聞いたり、解決に至る道を一緒に考えるサポートをしています。

このヘルスチェックを毎月行いだしたのは、コロナの影響で在宅のメンバーが増え、より、社員のコンディションチェックが行いにくくなったから、ということも背景にあったのですが、実際にやってみると、大きな気付きがありました。

最終的な点数の高さ / 低さに加えて、前月対比で大きく点数が上がった / 下がった部署や個人を見て、状況や取るべき対策などを考えているのですが、やはり、上がるべくして / 下がるべくして当該数値が変動していることがほとんどであると思っています。その背景や、対処法は、状況によって様々ではあるのですが、特に、我々のように、社員数が100名程度であれば、それぞれの状況やコミュニケーションなどが比較的イメージしやすく、具体的に対処できる場合が多いと思います。

モチベーションクラウドや、weboxなど、各種サーベイを入れることももちろん有用だと思いますが、まず、コストをかけずに、かつ、社内の状況を把握する為には、当該ヘルスチェックの有用性は高いと感じたので、是非、他の企業の方も、自らが重要視したい項目にアレンジなどした上で、ヘルスチェックの実施について、検討してみて頂けたらと思います。

1on1 MTGについて

僕は、昨年の9月にオープンエイトに入社をしましたが、その後、HRを含めたコーポレート領域の管掌をするにあたり、当時の全社員と、1on1 MTG + グループランチを行いました。当時のスケジュールが、1on1とランチでびっしり埋まったことを今でも覚えています(笑)。直近ではコロナの影響もあってできていませんが、今でも、新しく入った社員の方に対して、1on1 MTG + グループランチを行っています。

これまでの経験や学びに加え、実際の自らの体験からもその時実感したことは、社員が抱えている悩みの多くは、直属 / グループの上司とのコミュニケーション不足から来ているということでした。

特に、直属の上司とのみコミュニケーションしているが故に、会社全体や、部署全体の方向性などがわからなくなり、自分のキャリアを今後どうしていったらいいのか、また、自分が何を意識して動いたらいいのかわからない、という悩みが比較的多いな、と感じます。僕にたいして言われた悩みや要望に対して、それを直属の上司 / グループの上司に話したか?と聞くと、機会がなくてまだ話せていない、という方が圧倒的に多かったです。

その為、これまでも、1on1 MTGは行われていましたが、属人的で、頻度や実施可否も人によって差があった為、改めてはっきりルールとして明示化した方が良いと考え、

・直属の部下とは、週に一度の1on1 MTGを実施する
・グループの部下とは、月に一度の1on1 MTGを実施する

という2つを定め、また、これらがきちんとワークしているかを把握する為に、ヘルスチェックでも、上司との1on1やその他コミュニケーションは適切にとられていますか?という質問を敢えて追加しました。

実際に、こうしたことが影響してか、ヘルスチェックにおいても、この部分の回答は他に比べても高いですし、こうした取り組みがワークしていることから、在宅においても、特に仕事に大きな支障や混乱が出ることがなかったように思います。また、在宅でも一定仕事がワークすることが確認できたことから、我々は、新しいステップとして、先日発表したような、在宅と出社を従業員が選択して就労できる「新しい働き方」への移行を実施することもできました。新しい働き方の移行は、その前提としてのコミュニケーションなどが成り立っていることが前提であり、1on1 MTGの内容は、その形成に寄与したのではないかと思っています。

最後に

他にも幾つか取り組んでいる施策はあるのですが、今回は、現状その中でも特に成果が出ていると感じている2つの施策を取り上げました。

個人的には、人事(特に組織開発・労務)が凄く好きな一つの特徴として、他に比べて情報がオープンで、他社が行っている良い施策を積極的に導入、還元しようとする姿勢があるところだと思っています。実際に、今回のヘルスチェックも、コンカーの三村さんの著書を読んだところがスタートでしたし、サイバーエージェントの曽山さんも、とても参考になるところが多いと日々思っています。

是非、ヘルスチェック / 1on1 MTGについても、取り入れられそうなところは取り入れてもらえればと思いますし、他にも、こんな施策をやってみたら効果が出た(あるいはこれを取り入れたら上手くいかなかったから危険)みたいなものがあれば、是非色々教えて頂けると嬉しいです!

最後に毎度おなじみで恐縮ですが、twitterも頑張って行っています!宜しければフォローお願いします!



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