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SNSマーケターを目指したきっかけ

「もっとうちのお店を取材してテレビで流して欲しい」

この言葉が、SNSマーケティングの世界に飛び込むきっかけとなりました。

私は、大学院を卒業してから、静岡県のテレビ局で働いていました。
夕方のワイド番組を作成するため、毎日のように県内各地を取材していたことを覚えています。
そんな中、さまざまなお店を取材する度に言われる言葉は
「もっと取材して欲しい」「もっとテレビで紹介して欲しい」「うちのお店を盛り上げて欲しい」など、宣伝希望のお店の方の想いでした。
多くの県民が視聴する夕方のワイド番組で商品が取り上げられると、放送した次の日からお店の売り上げが変わるそうです。
やはりテレビの力は絶大なものでした。
地方局といえど、CMスポットは15秒で何十万円もします。
当然、すべてのお店の方がそのような費用を払うのは難しく、テレビ局側からの番組取材の申し出を待ち焦がれている状態でした。

「もっとうちのお店を取材してテレビで流して欲しい」
そう言われるたびに、私は「SNSを活用すれば毎日無料で宣伝できますよ!」と答えていましたが、
「どうやってSNSを活用したらいいのですか?」の問いには答えられなかったことも悔しく覚えています。

当時、私は番組出演者という立場ではありましたが番組プロデューサーに懇願をして
書店で立ち読みをした程度の知識で番組のFacebookページとTwitterのアカウントを立ち上げ、運用させていただきました。

しかしながらリーチやインプレッションなどとSNSの基本的な専門用語すら知らない私が立ち上げたSNSアカウントです。
どうやったら商品を効率よく(お金をかけずに)訴求できるかを試行錯誤を繰り返しましたが、手探りだったため、正直よく分からず非常に悔しい思いをしたと同時にもっとSNSについて学びたいと言う気持ちが込み上げてきたことも覚えております。

「SNSを活用すればいつでもどこでも自分たちのお店を訴求させる時代が絶対に来る!」
それを実現させるために静岡のテレビ局を退職、SNSマーケティングの世界へ飛び込むことを当時の私は決断をしました。

そして約4年間、Webマーケティングの会社でSNS運用やブランディング、広告戦略を学ばせていただきました。
一言で「SNS」と言っても簡単なものではなく悪戦苦闘しましたが、奥が深く、やりがいのある仕事でした。
そしてさまざまな会社様のSNSを運用させていただき、強く感じたことは、各メディアとSNSの境界線が完全になくなる世界が来ると言うことです。
言い換えるならば今度は「テレビとSNSの融合」です。
テレビとSNSは最近では、観るだけではなく、SNSを通して視聴者が参加できるコミュニケーション型のテレビ番組やイベントも非常に増えてきました。メディアとSNSで対立するのではなく、両者の長所を互いに発揮することにより相乗効果で、新たな形が生まれつつあります。そしてこれからも、互いに発展することで、今後さらにどのように変化していくのかと、胸を高鳴らせています。

静岡のテレビ局にいた時に「どうか、うちのお店を盛り上げて下さい。何卒よろしくお願いいたします。」と自分の父親ほど歳の離れた飲食店の方に何度も頭を下げられ、しかし自分には、なす術がなく悔しい思いをしたことは忘れようがありません。

あれから10年、今度はSNSマーケティングの知識とマスコミの経験を活かして
あの時に何もできなかった方々へ恩返しができるよう、新たな挑戦に臨んでいきたいと思います。

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