未来でおいしくなるために/2019年の仕事まとめ

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昨日の12月30日、友人の家で今季はじめての味噌づくりをした。

まる1日かけて大豆をもどし、数時間かけて柔らかく炊いて潰して、塩切りした麹と混ぜて樽に詰める。しかもおいしく食べるには1年ほど発酵させなければいけない。地味な仕事ではあるけれど、丁寧に仕込んでゆっくり熟成させれば、笑っちゃうくらいおいしい味噌ができる。

「人もきっと同じなんだな」。

大豆と麹を混ぜ合わせながら思った。味噌づくりで大切なのは、とにかく丁寧にやることだ。大豆の粒が残り過ぎていたり、塩きりが不十分だと発酵不良を起こしておいしい味噌にならない。今現在の仕事の積み重ねが、未来の「あじわい」を左右する。

未来でおいしくなるために今、自分の仕事を丁寧にやり続ける大切さ。忙しさにかまけてついつい忘れそうになるけれど「今年の仕事は来年再来年への仕込みやねんで〜」ということを自分にこまめに言い聞かせていきたい。

書いた記事(食のこと)

さて、今年は食いしん坊精神が高じて、食系の記事を結構書きました。食事を食べるのもつくるのも大好きだし、大好きなそれらに関わる記事の取材・執筆はやっぱり楽しい……!

カレーをマニアックに追い求めるインテリ集団「京大カレー部」の部室におじゃましたり、

「柔らかい肉=おいしい肉」というイメージは本当にそうなのか、肉の専門家に肉の焼き方などを聞いて実験してみたり。

北海道の航空会社・AIRDOのWebメディアでは、"ビジホ飲み"をテーマに、北のグルメを買い込んでホテル内で酒やおつまみをつくりまくった。

また、Yahoo!が運営する水産Webメディア「Gyoppy!」では複数本の記事をか書かせてもらった。取材先では、未来の漁業について考え行動する人々の熱量に興奮しっぱなし。引き続き全国の海でもっと「漁業のリアル」を知りたい……!

辛いことといえば、各地で爆裂新鮮な魚を食べまくった結果、いろんな魚の「おいしいの最大」が上書きされ、近所のスーパーにある小さな鮮魚コーナーでは満足できない身体になってしまったこと。透き通る身に甘みが凝縮されまくった伊根のアオリイカ、また食べたいなあ。

書いた記事(いろいろ)

食べ物以外の記事ももちろん楽しかったです。時間をかけて実験したり、限界まで身体を動かしてみたり。大きな企業やプロジェクトの特設ページ制作にも関われたし、去年よりもバラエティに富んだ仕事ができている感じはある。

亡くなった祖母の家にあった食器などを「次に繋げてくれる人」へと渡した記事。まとめて業者に丸投げ……ではなく、メルカリを使って遺品整理をすると、どんな人が今後使ってくれるのかわかる。大切な遺品だからこそ自分の手で次の人を探すって、手間だけど重要ですね。

光るドラムスティックを叩きつけながらエクササイズする次世代の運動「ボクササイズ」体験なんかも。

特設サイトのテキスト制作もしました。とくにテンション上がったのは株式会社ワコールさんの工場見学特設サイト制作。なんと取材場所は大好きなベトナムで、取材漏れが許されない状況で、スケジュールパンパンに取材をしまくった。

ハイクオリティな下着を次から次へとつくりだしていくベトナムの女性たちがみんな美しかったな……!

株式会社闇さんと一緒にホラーサイトのストーリー制作、八尾市の職人さんたちの技術を発信するためのアワードを、ロフトワーク&八尾市のみなさんとつくりあげたりもしました。このアワードはとっても好評だった。

編集の仕事

現在、株式会社Huuuuと株式会社人間の編集チームに属しています。自分で記事を書く以外にも、たくさんの記事の編集に関わりました。

編集はライティングと違って使う脳みそがかなり違う。タスクが山積みになると、ライターと編集の仕事の反復横跳びになって大変だったけれど、編集の仕事はやっぱり面白い。

今年の反省点

お金がなかった。2019年、とくに後半はこの一言に尽きる。

理由ははっきりしていて、遠方に行きまくっていたから。今年だけで、東京・長野・愛媛・ベトナム・山梨・愛知・京都北部・札幌・帯広・青森・台湾・福岡・和歌山に出張に行っていた。東京や長野、札幌、和歌山には複数回行ってるし、上記の出張のあいだに週1の大阪勤務、友達との沖縄旅行……。どう考えても財布もHPもすっからかんになるわ。

交通費や宿泊費は返ってくるものの、出張になると懇親会やら打ち上げやら取材先の商品購入やら、なにかと出費がかさむ。それが月に何度もやってきて、諸々の出費にキャッシュが対応できなかった年だった。

「お金なさすぎ〜!」と口座を確認しては絶望すること数知れず。とはいえ遠くの地へ足を運んで、見聞きしたことは自分にとって大きな糧になった。来年は遠方取材が続いてもどっしり構えていられる経済状況をつくりたい。

クライアントのみなさま、気にせず来年も遠方取材ください。らぶ。

来年の目標

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編集者として、ライターとしての仕事はもちろんだけど、2020年は料理家としての肩書きをちゃんと確立されることを目標にしたい。

月1回、人間で開催される「相談できる人間酒場」でのアテ&サワーの提供や、Huuuuのメンバーでの「森、道、市場」などのフェス出店、京都市の飲食店を借りておこなう不定期開催のイベント「おばんざいスナック」など年間で20回以上は料理をガンガンつくるイベントをやっている。

梅干しや味噌、キムチづくりのワークショップなんかも年を追うごとに開催回数が増えてきた。

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書ける・編集ができる能力と、料理ができる能力を掛け合わせて、自分のより得意なことで食っていけるようになりたい。ちゃんとレシピをアーカイブします。将来はお店もやりたい。

来年もよろしくお願いします

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ちなみに12月28〜30日は友達の宿に泊まり込んでみんなで仕込み合宿。冒頭の米味噌だけじゃなくて白味噌とキムチ、お節料理も仕込んで餅もついた。キムチのレシピは後日noteにあげます。いまは家でのんびりしてます。

ついに三十路の大台に乗った今年。今後はもっと自分自身の立ち居振る舞いに対して責任が問われるようになるだろう。刺激的で学び多く、よく熟成された30代を送るため2020年もガンガン動いていこうと思います。

お世話になったみなさま、本当にありがとうございました!

来年もどうぞよろしくお願いします。


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