
平戸香菜
普遍性のある
流行に左右されない
要素を削ぎ落としてできる形
鋳金(ちゅうきん )という金属を溶解して鋳型に流し込むという伝統工芸技法で制作しています。
あらゆる人の暮らしに寄り添えるものつくりをしたいと考えています。
考え中のワインクーラー
一番最近制作したものです。
以前から、ワインを冷やすためだけに存在する贅沢な存在、ワインクーラーをつくってみたいなとおもっていたのですが、ホテルの食事会の企画で使っていただける機会がありつくってみました。
まだ色々思うところがあり、、
そういう『つくったものの、ちょっと眺めながら考えたいもの』を、
玄関のものを飾るスペースに置いて毎日眺めることにしています。
先日壁掛けのお気に入りのガラスの花瓶に花を飾った際、
これにも花を生けてもいいよなーと飾ってみました。
うん。
そして考え中は続くのでした。
はじめまして、自分のこと
茨城県出身、富山県在住の鋳金作家です。
大学で鋳造という技法に出会って以来、
鋳金という技法で作品をつくっています。
金属、特に銅合金のものは、歴史の中でも神事の道具であったり、仏壇の装飾であったり、非日常の空間を演出するものという立ち位置が強いと感じます。
そう考えると、なんだかちょっと敷居が高いというか、普段の暮らしの中に取り込むのに抵抗を感じるものでもあるのかも。
と思うこともありました。
しかし、実は日常の中に人は常に非日常を求めているものではないのかな、と今は考えています。
そう考えるようになったきっかけは、友人です。
東京の友人は、仕事が激務で家に寝るためだけに帰っているような毎日です。
それでも、玄関の小さな飾り棚のスペースに自分のお気に入りのものを並べて楽しんでいます。
慌ただしい毎日の中、ほんのささやかでも暮らしの空間を彩ることで、癒される事ができる。
暮らしの中に美しいものを求める行為、
それは祈りに似ている、と私は思います。
日々を過ごす、今を生きる、あらゆる人に寄り添えるものつくりをしたいと願いながら、精進中の毎日です。
ものつくりの相棒
鋳金は、金属を溶かして流し込むので、流し終わった後の作品には金属を流すための道(湯道/ゆみち)がついています。
それらを切断したり、磨いたりする為に必要なのが切削グラインダー。
私にはなくてはならない相棒です。
譲って頂いたり、自分で購入したり、年々増加中。
ハマってるもの
寒くなってくると、休憩で昆布茶を好んで飲みます。
この梅昆布茶はちいさな花形のおかきが浮かんでいて、可愛くて癒されます。
家で飲むときは、好きな作家さんの抹茶茶碗に入れて楽しんでいます。