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「自分」で精一杯生きようと思う。

年を重ねる毎に
音楽活動がやりにくくなっていった。

いや、それはただの変化で、
時代と共に「音楽」の
暮らしに占める重みも変わった。

それは自身のライフステージの変化もあるし、
時代の有り様にも依る。

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バンドブームという、
誰が仕組んだのかわからないが、
「ロックバンドをすることがかっこいい」
という前提がある時代に、
14歳から18歳あたりの歳を過ごした。

東京でも、地方都市でも、
ギターを抱えた人が
たくさん電車に乗っていた。

もちろん誰も彼もじゃないけど、
ロックバンドをやることが
良くも悪くも誰もが認知するような
時代だった。

タワレコ、HMV、ディスクユニオンで
CDを買った。

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音楽をインプットし、
アウトプットすることが、
そに時代の経済社会で成り立っていた。

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もっと後の時代を、
僕が10代の若者として
何かを始めるとしたら、
何に焦がれ、
何を始めていただろうか?

と、最近よく
自分自身に問う。

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答えは出てこない。

「音楽」という手段を選択していただろうか?

当時、僕は、流行りに乗って始めたつもりはないが、
思春期(後に中二病と言われる)の僕に
働きかける素材がたくさん揃っていた。

もちろん、時代を遡ったりもした。
パルコの本屋で、
ジャム、ピストルズ、クラッシュなどの
伝記本を買った。

「本屋」という市場があった。

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最近の若者として僕が生きていたら、
「ユーチューバー」なるものを目指すだろうか?

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そう考えると、
少しずつ、
自分自身のアイデンティティが見えてきた。

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ユーチューバーになることより、
youtubeで何を発信したいのか?

これがなければ、
youtubeやっても意味がないんじゃない?
そう思うのは
僕のアイデンティティの特徴なのかもしれない。

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ミュージシャンになって、
何を成したいのか?

youtube使って、
何がやりたいのか?

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ユーチューバーになればモテると聞いた。

ユーチューバーになったら稼げるらしい。

そのために高評価とチャンネル登録数を増やす努力をする。
多くの人に認知してもらい、
ファンを増やして、
「楽しい」と思ってもらえるような
動画作成に尽力を尽くす。

別にコンテストで審査員から評価をもらわなくてもいい。
直接のファン、ユーザーと繋がり、届け、
経済的な効果も得られる。

新しい時代が始まった。

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かつて、
僕が10代、新しい社会の生き方として認知した
「バンドマン」という仕事は、
就職しなくてもCDデビューという道を達成させれば
お金持ちになれる(と聞いた)。

モテると聞いた。

稼げるとも聞いた。

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そのためには
高評価と、ファンを増やす必要がある。

ライブをやって、
動員を増やし、
レコード会社という
資本力のある組織に
目をかけてもらって、
メジャーデビューをする。

「当方プロ志向。メンバー募集中」

「俺、二十歳までにプロになれなかったら
音楽やめる」

こんな同級生は、
高校を中退して、頑張って、
ビジュアル系のバンドのドラムに入って、
色々あったんだろう。
メジャーデビュー前に脱退した。

今は、親の会社を継いでいるのかな?
その会社は今もあるのかな?

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ウザかった。
そのバイタリティが、
羨ましく、
僕が望む生き方とは全然違うのに、
キラキラと輝いているように見えて、
羨ましい自分が
ウザかった。

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・・・荒野に立つ。

何がやりたかったんだっけ?

歳をとり、
時代が下り、
若さの可能性で
音楽を利用していた人は、
バンド活動から足を洗い、
メジャーシーンという土壌も
消えていった。

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街に、
ギターを背負った若者は消え、
ギターを背負ったおじさんも
見かけない。

まぁ、僕がそもそも
街から消えて行ったので、
本当の「街」の状況は
わからない。

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いろんな「音楽活動」を模索してきた。

僕と同じくらいのおじさんになっても
「やっぱりバンドが好きなんだよね!」
と言って、
ライブハウスでライブして、
バンドして、家庭もあって、ファンもいて、
なんやかんや、やれてる友人の人生は
羨ましいけど、
僕の人生でもないし、
僕のキャラクターで
やれる人生でもなかった。

僕の我の強い歌を聴くよりも、
ソロウクレレの技術を高めて、
ウクレレのインストでBGM的な音楽を
極めた方が売れるんじゃなかろうか?
と、
演歌、唱歌、JAZZ、クラシックの
スタンダードを
ウクレレで弾くことに努力した日々もあった。

これは、
音楽の基礎を理解する上で、
とても勉強になったが、
そんなに売れる実績は出来なかったし、
・・・う〜ん、
ウクレレの音色だけで生きていくのは
もう少し、
今の問題が片付いたら、
着手したいと思っている。

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そうなんだよね。

色々
うまくいかないのに
やっている。

うまくいくであろう、
時々、いただく、
ニーズに寄せた、
僕の力を活かせる
音楽のお仕事も、
一応、あれば、喜んで引き受けるし、
インスピレーションをいただける機会は
本当に有り難い。

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でも、
常にあるわけじゃない。

誰から求められているわけじゃないのに
やり続けてることって、
なんでなんだろう?

健康のため?

・・・生きるって
何なんだろう?

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今までやり続けていたことが
出来なくなる時が来る。

それでもやり続けていることが
「今、現れている現実」で
現れている。

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最初の音は鳴り止み、
別の和音へと移り変わった。

それでも
一つの交響曲は進む。

最初に鳴らしたあの音は
今、どんな音の要素となって
受け継がれているんだろう?

一つの「人生交響曲」は
一つの「時代交響曲」の要素となり、
それが「地球交響曲」であり、
きっと「宇宙交響曲」になる。

想像もつかない「宇宙」の真実を考えると、
わかる限りでしかわかり得ない「自分」を見る。

在り得ないことは在る。
「自分」の外側を認知する。

されど
「自分」でしか生きられない今、
「自分」で精一杯生きようと思う。

⚫︎今後のライブ予定

週に2回、不定期で
心地好い場所を見つけては
ツイキャスLIVEでウクレレを弾いています。


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