見出し画像

『マメ』③

「君」っていったい誰だったんだろう?

多くのヒット曲、ラブソング、誰も彼もが
「君」と歌ってます。

僕の『マメ』にも
「君」が登場します。

憧れの「君」
先を行く「君」。

「君」は僕になんかおかまいなしで。
優しいのかもしれないけど
誰にでも優しくて、
本当は僕のことなんてどうでもいいんだ。

僕は君の輝かしい人生の駒なのかな?
僕は君の役に立ちたかったけど、
僕ではちょっと役不足だったね。

本音を言うと
「君」みたいになりたかった。
「君」に認めてほしかった。

「君」は・・・
今どこにいるの?

「君」って・・・
誰?

*************

確かに「君」に相当する人物は
僕の人生に何人もいました。

でも、その人が今、どうしているか
わかりません。
あの日の「君」が
僕の中にいるんです。

それは「僕」です。

*************

これに気がついたのは
遅ればせながら、最近のことです。

*************

大切な『マメ」という曲がある。
20歳の頃に、13歳の僕が描きたかった詩を
綴ることが出来た。
45歳になった今、未だに歌いたい。
届けたい想いがある。

鈍臭い人生だと思います。
ようやく、楽器がうまく演奏できるようになって、
音楽のコツがわかっきて。
引き返すように、昔の曲に戻って。

元々無かった仕事を
「コロナのせいで仕事ありません」と言って
申請したおかげの補助金で
ドラムセット買って、DTM新調して、iPad
買わせてもらって。

「お金があったら出来るのに・・」
と思っていたことが出来るようになって、
一生懸命、パソコン、ピアノ、ドラム、イラスト。
使い方覚えて、
描きたかった音や絵を描いて・・・。

月日がどんどん過ぎて行く。

「楽器が無いから有る物で・・」と、
ボンゴや笛とウクレレでレコーディングした音源は
1年前のコロナ禍初期に
1ヶ月ほど引きこもって制作し、
お蔵に入ってました。

でも、「マシン」でもない生ドラムの音が入ることが
理想でした。

ピアノも、弾けないんだけど、
実家から輸送してきたもらいもんの
デジタルピアノ。

弾けなんだけど、イメージする音色がありました。
なので練習して弾きました。

イラストの経緯もこんなかんじ

デジタルドローイング、試行錯誤しました。

*************

こんな風に
何の制約もなく、
請負いもなくなって、
身近な誰からの称賛を
求めるあてもなく、
ただ夢中にがんばっている。

想い描きを
ただただカタチにしたい一心で、
ふと、何かに寄りかかりたくなったとき・・、

追いつきたかった「君」は
どこにいるんだろう?

何と比べ、誰と比べようとしているんだろう?
僕は何になって、どこへ行きたいんだろう?

ただ、描きたいイメージがある。
イメージが生まれて来たんだ。

そのイメージこそが
「君」である「僕」なんじゃないだろうか?

がんばっている。
ただ夢中に頑張っている。
イメージが生まれる。
良い音に成るように努力する。

そこには「誰か」「何か」が必要だったりする。

「君」へ届けようと想っているんだ。

多くの人の中にある「君」は
まだ感度が鈍いのかもしれない。

僕だって、まだ君のところまで響かせるには
音の鳴らし方、音程、技術。
その「届けようとする想い」に
乗せる身体を共にした技術が
足りないのかもしれない。

そのための努力なんだ。
演奏技術の習得も、
音質向上で悩むのも、
苦手な絵を描こうとするのも、
ライブの機会を求めるのも、
再生回数を求めるのも、
CD購入を求めるのも、
全部「君」へ届けたい一心なんだ。

*************

ようやく、来たところと今が繋がった。

「どこへ行くのか」

それはこの
過去と今という点と点が繋がって、
ようやく未来が現れるんじゃないでしょうか?

外からやってくる
どんな結果にも満足出来ないのは、
この曲や、
この曲の完成で現れる現実の創造を
具現化出来てなかったから。

ようやく「君」に追いついたと思ったら
「君」はどこにもいなかった。

見渡すと、遠くに「君」がいた。
才能ある人、バランス感覚好い人、
いつも周りに人がいて
キラキラ輝いている人。

とにかく素敵に見える人。

もう、追いかけるのはやめよう。
僕の正直な心の中に
いつでも「君」は現れる。

その「君」に
僕は成れるし、
その「君」が
僕そのものだったりするんだ。

まずはそんな
僕の中の「君」で
正直な僕の心を映すこと。

そうすると、自ずと未来は開かれるんじゃないかな?

*************

勘違いの「君」=「僕」を追いかけて、
遠くまで行ってしまったら、
それはそれで道になるんだろうけど、
誰の人生になってしまうんだろうね?

*************

そんなことに気がついてしまった今、
過ちを繰り返さないように、
若い人の教育に、
まずこれを導入出来たらと思います。

・・・ってどんなシステムだ(笑)

*************

羨ましかった「君」の虚構が剥がれ落ちた時、
そこからが「君」の始まりであり、
「僕」の始まりでもあるんだと想う。

あ・・

最後によく唱えてしまう
ブルーハーツの詩を歌って終わります。

*************

遅すぎることなんて本当は
ひとつもありはしないのだ
何するにせよ想った時が
それが相応しい時

(中略)

あきらめきれぬことがあるなら
あきらめきれぬとあきらめる
あきらめきれぬことがあるなら
それはきっといいことだ

〜泣かないで恋人よ〜より

*************

今後の展望と反省へ
つづく

うたが、音が、言葉が、 もし心に響いてくれたなら サポートいただけたら嬉しいです。