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幸せと苦痛②

本当に、
「家族」「家庭」というものが
崩壊してきたな。
崩壊させられてきたな。
と実感しています。

僕が小学生の頃、87年頃かな・・・
「日本の核家族化が問題」
と学校で教わった記憶があります。

そして、
バブルの景気で、
あちこちに家が建ち、
「二世帯住宅」なるものを
選択して建てる家もありました。

まだ、
それを「問題」とし、
対策を考えたり、
試行錯誤していたんだな・・・。

でも、
インディビジュアルな社会、
「個人」を尊重する
日本国憲法でも謳われている
社会傾向を土台とした対策では
ダメだったのだろうか?

マイホーム、マイカー、、、、
そして、電話も一人一人が持ち、
マイナンバーまで・・・

*******

若い世代の人は
「核家族化問題」なんて
知っているのでしょうか?

最近は
核家族も成り立たなくなり
ワンオペ育児の家庭が
だいぶスタンダードになってしまったように
感じます。

「母子家庭」ですよね。

大体、母が一人で子育てをしている。
そんなケースが主だと見受けられます。

*********

「男は何やってんだ?」
「男は情けない」

センシティブな問題なので
なかなかこんな直球な声は聞きませんが、
先日、中国へ行った時、
同世代、1976生まれで
15歳になる娘を
ワンオペで育て上げた友人に、
しっかり言語で言われました。
(彼女はかつて日本に住んでて
日本語は堪能)

そして僕は男の立場で
「ちょっと待って。
言い訳させて!」

確かに僕は
離婚もしてないし、
家族はいろいろありながらも
総じて円満で、
妻も子どもも愛おしく、
ありがたい存在。

「魚くんは立派だ」
みたいな称号もいただきます。

でも、
僕は本当に情けなかったし、
こんな僕を情けなくさせる世の中と
対峙しなければならないと、
こうやってお褒めいただくと
さらに強く想うのです。

僕は昨日のnoteで、
子どもが生まれた時、
音楽を仕事にできなかったこと、
家族を支える金を工面できる
安定的な収入を望めなくて
自分が壊れかけたこと。

などを書きました。

そして、
そんな今の社会の犠牲になり
家庭が離散したけれど、
今を、お互いに生きている
友人と会いました。

子どもたちとも・・・。

*********

僕は端から見て、
理想のお父さんだったり
理想の夫として、
見える角度もあるかもしれません。

でも、
収入もろくになく、
好きなことばっかして、
お金も稼げず、
労働という「仕事」もしていない。

「どんなお仕事をされているんですか?」

という社交辞令が
一番辛い。

一応、
音楽で演奏活動で全国廻ったり、
ウクレレ教えたり、
田んぼや畑で自給したり。

そこらへんで受け応え、
今の社会問題に対する
良質なポジションを主張します。

*******

理想の生き方風に見えて、
現代、重要なことが抜けています。
「所得がほとんどない」
ということです。

働いて得られるお金のことです。

40歳くらいまで、
音楽で稼げない分、
アルバイトをしていました。

田舎に移住して、
結婚して、子どもが生まれても、
農協の配送したり、
お寺の掃除をしたり。

求人はあるんです。

それぞれの産業に
人手が足りない。

そして、
支払われる賃金も足りない。

こんな「立派」な僕に
収入がほとんど無い
とはどういうことですか!(笑)

薪を集めたり、
草木を刈ったり、
ペンキを塗ったり、
やることはたくさんあります。

じゃ、こんな僕に
お金が支払われれば
問題無いのでしょうか?

ついでに
家にひきこもって
何もしてない人には
お金は出さず、
貧困にさせて
炙り出して、
労働者にさせれば
問題は解決するのでしょうか?

それとも
そんな人にも
生きる意味がある。
と諭して、
お金を与えれば良いのでしょうか?

*********

お金に何が出来るんだ?

お金で何が動くんだ?

お金があれば
動かしたいことが
動かせるのか?

動かしたいことは
それに触れて
動かせばいいじゃないか!

その手と足を使ってさ。

動かしたいことを横目に
動かしたくないことを動かして

動かしたくないけど、
こっちの方が動かしやすいから。

で、動かしたいことは
いつ動くんだ?

あっちを動かせば
こっちも動くと聞かされて、
あっちも動かなくなってきているじゃないか!

*******

この30年、
「こっち」を動かしたいのに
「あっち」を動かしてきた人が
苦しみと共に
消えていっているように感じます。

「あっち」に人生を捧げ、費やしてきたんだから
今更「こっち」には来れなかった人達。

「あっち」に行こうと頑張ったけど
こぼれ落ちてしまった人は
絶望の淵で、悲しみ、苦しみが癒えた頃、
ふと目を上げて、
辺りを見渡せば、
まだ「世界」が在ることに気付きます。

*********

舗装道路を降りて、
森に迷い込んで、
そこには意外と
同じような仲間が多いんじゃないかと
想います。

*********

街は相変わらず、
活気を帯びて、
居なくなった人たちを
気にも留めません。

ゲームが空洞化している
気配を感じます。

いや、
本当は空洞化なんてしていないのかもしれない。

そもそも測れない。

活気を帯びた祭りを離れ、
森の中に足を踏み込むと、
虫の声、獣の気配、
草木の息吹に包まれます。

*******

何を「近く」とし、
何を「遠く」感じるものとして
人生を設定するか。
それを世の中と設定するか。

考え、決めて、
創っていきましょう。

P.S.
冒頭の写真。
実家に帰った時に見た。
僕の小学校の卒業アルバムです。

日航機墜落事故のあった年、
「自分は普通より幸福だ」と答えた人が
国民の67%だったそうです。

今、中国がそのくらいみたいですね?

日本は…

さて、
あの時代に、
今の僕がいたら僕は
幸福の67%に入っていたでしょうか?

ものすごい居心地悪かったと想像します。

この頃、多分、RCサクセションが、
「ROCKはもうお終いだと
あいつは髪を切るのさ
レスポールが重た過ぎたんだろ?」
と歌っていました。

尾崎豊が
「サラリーマンにはなりたくねぇ」
と歌っていたのも
この頃なんじゃないかな?

サラリーマンにはなれたかい?

野良犬にさえなれないさ

野良犬にさえなれない / ストリート・スライダーズ

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