20240601 古書店街で、マグロはカフカの夢を見る。
平泳ぎ本店は戸山公園を拠点にして地域密着型のクラブチームになっていく。バルサとか川崎フロンターレそういう類だと思ってくれ。早稲田の町は古書店が多い。とにかくいろんな本がそこかしこに並んでる。そのすべてが演劇の欠片になる。本が好きで古書店を巡っている学生とかがうっかり戸山公園に迷い込むとウゴウゴとした怪優たちが跋扈している。「『書を捨てよ、町へ出よう』とはこのことか！」と、彼は思うだろう。だがそれは勘違いだ。劇の中の断片に散りばめられた言葉を探して彼はまた早稲田の古書店を巡ることになるだろう。気がついたら戸山公園と早稲田の古書店街を巡る回遊魚に彼はなっている。マグロはカフカの夢を見る。文学青年が足を止めることなく街を回遊し続ける事で地域に文化的な賑わいが生まれる。活気が生まれる。そうして下北沢にも負けない演劇がかつてない賑わいを生む街になった時、＊＊＊公園の上空にドローンの龍が飛ぶだろう。
▼今年（2024年）の年明けに、劇団のSlackに向けてこんなことを書いていた。まあいろいろつっこみどころはあるけれども、今も考えていることとしてはだいたい同じである。
▼演劇が演劇だけで、純粋に演劇のことだけ考えて演劇だけで立っていけるのであればそれに越したことはないけれども、たぶん演劇（現代演劇、小劇場メイン）の現状を考えるにそれだけではどうやら抗いようもなく先細っていってしまうのではないか、というのが個人的な見立てである。
▼野外劇を通じて演劇を街に展開する、となれば話は別である。私が長いこと暮らしている早稲田の街には古書店が多く（以前に比べればだいぶ少なくなってしまったものの）、通りを歩いて本を探したり、手に入れた本を片手に喫茶店に入ったり、そういう楽しみ方ができたりもする。
▼本以外にも古着屋さんがあったり安くて美味しいご飯屋さんがいろいろあったり神社があったり博物館があったり美術館があったり、馬場の方に名画座の早稲田松竹があったり飲み屋さんだってたくさんあるし何かにつけて居心地のいい街ではある。すこし新宿の方へ足を伸ばせば（徒歩圏内！）大きな本屋さんも百貨店も映画館だって、それこそなんでもある。
▼演劇を、劇場だけでどうにかしようと思わなくてもよい、と考えるとすこし胸が軽くなるような気が、少なくとも私にはする。演劇がこの街とあらためて出会い直していってくれたら、その手助けをすこしでもできたら。おもしろいことはまだまだたくさんできそうな気がするのである。
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《残り6日！目標達成まであと48,500円となりました。》
【平泳ぎ本店 クラウドファンディングについて】
「一枚の舞台の床が、才能のゆりかごに。
野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。」
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平泳ぎ本店／Hiraoyogi Co. 第8回公演
戸山公園野外演劇祭参加作品
『若き日の詩人たちの肖像』
2024年 5月17日（金）ー19日（日）
各日18時30分開演（17時45分受付開始・開場）
※雨天決行
於：戸山公園（箱根山地区）陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡
https://g.co/kgs/Ksc4VNJ
【チケット】
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02czx9t72zj31.html
【公演詳細】
https://hiraoyogihonten.com/2024/02/24/hiraoyogi8th_info/
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