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Valueを高める方法

「Aさんは、バリューが高かったから、採用したいです!」
「Bさんは、バリューに不安があります…」
「Cさんは、バリューフィットしていると思います。」
「Dさんは、バリュー違反じゃないのですか?」

Uzabase(以下、UB)では「Value > Mission > Skill」の順番で判断するという採用の原則があります。また、給料のタイトル(等級)の判断にも「Value」「Execution」「Edge(Skill)」の3点が基準として設けられています。そのくらいUBで働く上で「Value」を占める割合は大きいです。

しかしながら、Execution(仕事の遂行能力)やEdge(デザインスキル)の向上させる方法は分かりやすいのですが、このValue(組織の価値観・行動指針)を向上させる方法が難しい。謎すぎて、入社したころは混乱しました。自分のValueもそうですが、マネジメントの立場である場合、メンバーのValueも高めていかなければなりません。

今回のnoteでは、UBのThe 7 Valuesを具体例にあげながら、UBで過ごした2年半の中で、それらを高めるために実践してきたことを簡単に紹介します。願わくば、新しく入った職場で「Value Fit」に伸び悩んでいる人へのヒントになれば幸いです。

STEP1:まずは暗記し、会話で瞬時に取り出す

UBのValueは

・自由主義で行こう
・創造性がなければ意味がない
・ユーザーの理想から始める
・スピードで驚かす
・迷ったら挑戦する道を選ぶ
・渦中の友を助ける
・異能は才能

の7つです。まずは、この7つを瞬時に取り出せるように覚えること。入社したての頃は、まずは丸暗記し、会話の中で意識的に使い、この言葉を発することへの「恥ずかしさ」が消えるように心がけていました。内容を理解すること以上に、まずは覚えている。常に取り出せる。この状態になることが最初の目標でした。これが最初のステップです。


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Uzabase「31 Promises」より
https://www.uzabase.com/jp/common/pdf/31promise_jp.pdf

STEP2:Don'tの行動をしない

いきなり超具体的な行動をとるのではなく、推奨されない「Don'tの行動」を意識し、地雷を踏み抜かないだけでも、Valueは高まります。

僕自身、Valueの言葉を覚え、会話の中でも自然と取り出せるようになった頃、「意識」と「行動」の間に橋を渡す必要性を感じていました。

そこで、UBには「31の約束」というDon'tの行動を示した資料があったので、そこに示されているNG集を毎晩読んでは、ふり返り、せめてNGな行動は避けようと努めました。

まずは求められていない行動をしないこと。マイナスを埋める。これが次のステップです。

STEP3:体現している人(ロールモデル)を探す

Don'tの行動を理解し、行動に移せたら、次にDoを体現している人を社内で探します。その人がそのValueのロールモデルとなります。

このステップは、僕のメンターでもあるCTOの林さんに教わりました。自分の身の回りで、小さい行動だけど、それを実践していると思た人を行動と理由をセットで挙げていく。それらをスプレットシートにまとめて比較しました。例えば最近の例ですと、「迷ったら挑戦する道を選ぶ」で挙げれば、CMOの酒居さん。

最近、「J.Sakaiのプレミア経済学 by SPEEDA」というYoutube番組を立ち上げ、本人も登場します。普段の酒居さんは、決してバラエティキャラではありません。セミナーなどのモデレーターでは、クールに話を深められる人物です。それにも関わらず、今回のYoutube番組ではバラエティキャラ。自分のコンフォートゾーンを積極的に抜け出し、本当に迷ったら挑戦していて、素敵だなといつも刺激を受けています!

このように、身の回りの人でValueを体現しているロールモデルを探す。これが次のステップです。

※気になった人、是非チャンネル登録をよろしくおねがいしますー!


STEP4:自分の言葉で解釈する

各Valueのロールモデルを見つけ、その価値観に基づいた行動を具体例で分かる頃には、自然と自分自身もそういった行動が生まれ始めました。

しかし、Valueを体現し始め、分かった気になっていた頃にぶつかった問題があります。それが「Value原理主義問題」です。これは、Valueを原文そのまま、文字通りに受け取り、本来そこにあるはずの「解釈の余地」や「さらなる可能性」を潰してしまうことです。

UBのValueを理解していくと、そこには文字通り解釈すると矛盾する内容があることに気づきます。例えば、渦中の友を助けまくっていると、自分の仕事は劣後します。そうすると、スピードで驚かせることが難しくなる。文字通りの解釈だけでは、体現できない構造になっています。

この問題を突破するためには、自分の言葉で置き換えられるか。どのように解釈しているのかが問われます。原理主義問題にぶつかった僕は、Valueを再解釈することにしました。

・自由主義で行こう
👉 責任を果たしてから、自由を得る。

・創造性がなければ意味がない
👉 創造性を働かせ、仕事を作業にしない。

・ユーザーの理想から始める
👉 自分がファーストユーザーで、喉から手が出るほど欲しいことは何か。

・スピードで驚かす
👉 リーンでアジャイルにやる。

・迷ったら挑戦する道を選ぶ
👉 OR思考ではなく、AND思考。

・渦中の友を助ける
👉 自分が渦中の時こそ、仲間を助ける。

・異能は才能
👉 オープンコミュニケーションで景色交換。

自分の言葉で置き換え、理解を深める。再解釈を繰り返し、その解釈を誰かと共有&対話し、アップデートする。これが次のステップです。

Valueを分かった気になっていた僕が、この再解釈の循環に入った時にこれは終わりがないんだなと気づきました。


STEP5:裏テーマを仮説する

現在の僕がうっすら見えている次のステップがこれです。最後にこのステップを紹介して締めようと思います。

UBのValueを解釈を進めていくうちに、裏テーマがあるのでは?という仮説が立ちました。例えば、「自由主義で行こう」このValueの裏テーマは「責任」です。このことは、自由主義で行こうの副文でも感じ取ることができます。

自由は、楽しい。精神をあらゆる方向へ解放し、可能性を無限に引き出してくれる。自由な環境の中でこそ、私たちの創造力は最高のパフォーマンスを発揮する。一方、自由は私たち一人ひとりに責任を要求する。それは自由を奪うものではなく、自由であるためのもう片方の翼である。

裏テーマに気づいたとき、こんなことを考えました。

自由と責任を考えるとき、責任から取り、その後に自由という権利を酷使する。自由はあくまでも権利である。例えば、まずはとにかく小さい結果を出す。そして、その結果に見合った自由の権利を使う。そうやって、少しずつ、スーパーフレックス制度といった自由の権利を利用しながら、自分にあったスケジュールを組み立てていく。そして、自分のパフォーマンスを最大化させていく。

もし、これが逆で、自由を先につかって、責任を求めるやり方の場合、自分はプレッシャーでやられるなと。そんなことを考えました。

この裏テーマの存在に気づいてから、また一歩、Valueを深く理解できた気になりました。

もしかすると、Valueの矛盾を見抜き、そこに隠された裏テーマに気づくこと。それが、Valueを高める方法なのかもしれないですね。


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