スイスの狂乱物価・現地レポート
スイスではコカ・コーラ一本いくらなのか?
先週末から5泊7日でスイスの視察セミナーに同行させてもらいました。
スイスは昔から物価が高いと言われていますが、コロナ明けのインフレと円安の影響で一体どれだけ物価が高くなっているのか調べてみました。
ちなみにスイスではコカ・コーラ一本いくらだと思われますか?一旦想像してから読んでいただけると面白いかと思います。
ちなみに参考までに昨年7月に登頂した富士山山頂では500円でした。
<富士山山頂の売店>
・ペットボトル飲料:500円
・缶ビール:800円
・カップヌードル:800円
円がスイスフランに対して史上最安値
まず成田空港で円をスイスフラン(CHF)の両替。日本円⇒CHFにする際のレートは1CFH=183.24円です。出発前に配布された旅のしおりは数年前に作成されたものでしたが、1CFH≒110円とありました・・。先週の日経新聞に円がスイスフランに対して遡れる1982年以来の最安値という記事がありましたが。円換算すると凄い価格になりそうです汗
空港売店でのコカ・コーラ価格は・・
ヘルシンキ経由でチューリッヒ空港に到着。
売店があったので、早速飲料の価格を確認しました。
これは予想以上です・・・(1CFH=180円で計算)
<空港内の売店>
・コカ・コーラ(500㏄):3.90CFH=702円
・ミネラルウォーター(500㏄):3.70CFH=666円
インフレと円安で海外に行くと日本の倍以上という話を聞くことがありますが、コカ・コーラの価格は4倍近いですね。富士山山頂を超える想像以上の物価です。
ホテル近くのお店で買ったハイボール
空港で現地ガイドの方と合流し、チューリッヒの街中に移動です。空港を出て思ったのが高級車が多いということ。タクシーはドイツが近いこともありベンツが中心ですがレクサスのタクシーもありました。2024年にOMFが発表したデータによると『一人当たりのGDP』が105,669ドル(日本は33,138ドル)という実力を見せつけられました。
街中に着き昼食を取ろうと思いホテルのレストランのメニューを見ると、これも衝撃価格・・。
<チューリッヒのホテルの中にあるレストラン>
・サンドイッチ:33CHF=5940円
本当に円換算で考えると嫌になる価格です。
その後、昼食と夕食は現実的な価格で美味しいお店を見つけることができました。
夕食後、少し街の様子を見たいと思ってホテルの周りをブラブラ散歩。通りがかったお店で海外では珍しいハイボール(Wisky with soda)を発見!欧米に来るとビールとワインが中心なので、ハイボール好きの私には少し物足りなさを感じます。価格の表示が無かったのですがもう少し飲みたい気分だったので1本購入。
<チューリッヒのホテル近くにある小売店>
・ハイボール(缶330cc):8.9CHF=1602円
日本だと手頃なウイスキーをボトルで買うことができます。230?円で買える角ハイボールが懐かしい・・(涙)。
それ以外で高いと思ったもの
5泊7日の間に色んな場所で色んな価格を見ました。小型店と比較して大型店は価格が安いものの、そうは言っても高いです。驚いたものをいくつか紹介します。
<グリンデルワルトのアイスクリーム屋>
・シングル:4CHF=720円
・ダブル:8CHF=1440円
・トリプル:12CHF=2160円
<グリンデルワルトのCOOP(スーパーマーケット)>
・卵(10個):5.95CHF=1071円
・弁当(裏巻きのり巻き):16.95CHF=3051円
・惣菜(ギョーザ):9.95CHF=1791円
<シルトホルル(アルプス山中2967m)の売店>
・カップヌードル:8CHF=1440円
個人や企業という単位だけでなく国家というマクロの視点を持つべき
というように、スイスの物価はインフレ×円安のダブルパンチで信じられないレベルに達していました。
なぜ我々日本人にとって海外の物価が高くなってしまったのか、それは海外との経済格差です。日本がお金持ちだったのはかつてのことです。失われた30年で日本は相対的に経済弱者になってしまいまいた。GDPで見ると世界4位ですが、一人当たりで見るとだいぶ上位に引き離されました。個人や企業単位で国内に限って見ればそれほど問題意識は感じませんが、こうして海外に行くと格差をまざまざと見せつけられます。
日本人は規律があって勤勉で教育水準も高いです。小売業にしてもサービス業にしても日本ほど接遇の良い国はありませんし、食べ物も美味しく、衛生面においても世界トップクラスです。にも関わらず経済格差を開く一方です。
海外に行くことは無いから関係ないと思っている方もいるかもしれませんが、日本国の経済が衰退していることで輸入物価が上がりジワジワと生活が苦しくなり、海外に買い負けることで物の流通も滞ってくるのです。
我々ビジネスパーソンは個人や企業というミクロな視点だけでなく、国家というマクロの視点でも物事を見ていく必要があります。
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