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異なる知能の現実を知る:コミュニケーションについて考えさせられる本と出会って

 IQ(知能指数)が20違うと会話が通じないということを「高知能者のコミュニケーショントラブル」という本から知った。

 すごいテーマの本だと思った。だって、この本に出会うまで、IQを基準にして人とのコミュニケーションについて考えたことが無かったから。衝撃的だったのは、IQが20違うことを分かりやすく例えた話だ。IQが20違うと、チンパンジーと人が会話をしているようなものなんだそう。
 以前、SNS上で医学部の教授と何者かよくわからない人が、ある話題をめぐってやり合っている(?)のを偶然通りすがりに見たことがあった。その時、本当にものすごく会話が「成立していない」と思った記憶がある。教授が主張に対する理由や根拠を説明しても、受け手がその理由や根拠の意味や価値などが理解できていない。なので、話は同じところをぐるぐるしているだけ。何者かよく分からない人は、鬼の首を取ったようにSNSへ言葉を投げ続けていた。それらを見て、こりゃ議論?は平行線のまま終わるなと思って、そのスレッドから立ち去った記憶がある。
 私にもIQが上の人もいれば、下の人もいる。そして、「私よりIQが20以上高い人」から「私」を見ると、私もチンパンジーのレベルなんだなと思うと何とも言えない気持ちになる。同じ世界にいるけれど、IQに大きな差があると「違う世界」に生きているということなのかなと。
 確かに自分が生活をしていても、相手と会話が成り立っていないなと感じたことはある。そんなときに、相手を責めたり、自分を責めたりせず、もしかしたら相手と自分のIQに差があるのかもしれないという発想を持つことも大事なのではと思う。私が上から目線というわけではない。私を含めて、誰もが高知能者の相手からするとチンパンジーの可能性があるからだ。自分がどちらの立場であれ、冷静に相手との距離をとれる可能性が高まるのではないだろうか。
 この本を最後まで読むのが楽しみだ。読み終わった時に、更にどんな感想をいただいているのだろう。そして、今より人とうまくコミュニケーションを取れるようになれることを期待している。
 Kindle unlimitedでも読めます。


追記 2023/06/15
 読了したので追記です。コミニケーションについて面白い切り口ではあるのですが、この本ではエビデンスがよく分からないことが気になりました。また、中盤あたりからただひたすら同じ内容を書いているように思い、つまらなくなりました。
 それでも、人とコミニケーションを取る際に新しい視点を持てたと思います。特に、同じような学歴を持つ人たちだけに囲まれていない方、様々な人と話す機会がある方には、面白く感じる部分もあると思います。
 私的には、100点満点中、55点という感じでした。

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