見出し画像

「23区防衛隊(新作地域ボードゲーム)」の試験プレイメモ

先日の地域ボードゲーム会では、参加者の承諾をいただいて、制作中の地域ボードゲーム「23区防衛隊」をプレイしました。そのときの気づき、今後の修正ポイントなどを備忘録にメモしておきます。

今回は、11-1スタジオで開いた地域ボードゲーム会にて、初めてテストプレイできる状態となった「23区防衛隊」を遊んでもらいました。

画像9


23区防衛隊とは?

「23区防衛隊」は、参加者全員で協力して次々と襲来する宇宙人から23区を守る戦略防衛ゲームです。15日経過すると、すべての宇宙人を焼き払うことができる「トチョーキャノン」が発動するため、そのチャージに必要な15日間をなんとか耐えしのごうというストーリー。

画像6

宇宙人は毎日1回移動するので、参加者が操作するヒーローたちがその移動先を予測し、先回りに成功すれば防衛成功。ヒーロー不在の区に宇宙人がきてしまうと、まちが破壊され、マップに置いた建物が壊されます。

建物がゼロになった区に、もう1回分のダメージが入ると、その区は【壊滅】。ゲームは【壊滅】した区が3つになるとゲームオーバーです。

画像2

宇宙人の移動先を予測するのがプレイの中心になるゲームなので、問題はどう移動するのかという点です。移動先は、サイコロを2つで決めます。

サイコロには「面積、人口、投票率」などと書かれた情報種サイコロと、「トップ、第2位、ビリ」などと書かれた順位サイコロがあります。たとえば、板橋区にいる宇宙人のサイコロが「人口、トップ」なら、隣接する北区・練馬区・豊島区の3つのうち、もっとも人口が多い区に移動する感じ。サイコロを振ったら、プレイヤーたちは2分の検討時間でその行先を予測して人員を配置します。

画像4

宇宙人たちには個性豊かな特殊能力があります。それに加え、マップ中の特別な建物(シーリングモニュメント)を壊したときは、その建物が封印していた力がよみがり、さらに強化されてしまいます。ここが先に制作してあった「板橋防衛隊」とは異なるルールで、テストプレイで試したい部分でもありました。

画像5

画像6

23区の中の何をシーリングモニュメントとして作るか、迷いました。有名どころを固めたいけど、ゲームバランス的に散らばってほしいので、国会議事堂以外は、わりと外側の区にあります。自分が詳しくない地域は、全然アイデアが出ず、いろんな人に聞きました。上の写真のうち、下の3つは今後、デザインや内容を変更するかも。


試験プレイの結果メモ

実際にテストプレイしてみて、今後の修正・調整したい点をまとめます。

テストプレイヤーたちは、無事に15日間の防衛に成功。ただし、壊滅2だったのでギリギリの勝利です。最後の数日に、シーリングモニュメントによる能力付加で焦りが増すなど、1回目の

プレイの難易度としては悪くなかったように見えます。

画像7

今後の改善点1 対話性
ただ、板橋防衛隊のときよりも、プレイヤー間の会話が少なく、黙々とした役割分担で進む場面が多くなりました。最初、これはプレイヤーたちの性格かなと思ったけれど、よく考えると、人口などの情報がまとまった資料の設計にも課題があると感じました。情報がまとまりすぎていると、短い時間内でそれを読み取って正解を導くことが最適解になるため、推測で話し合う余地が消えてしまったように思います。
まったく使えない資料ではないけど、適度にプレイヤーの知識や推測を必要とするような資料に工夫したいと思います。

今後の改善点2 プレイ時間
プレイが2時間近くかかり、長すぎました。メインのプレイ時間は2分×15日と固定で30分しかないのでの、その前後の移動先の答え合わせの作業などをもっと短縮する必要があります。「板橋防衛隊」のときのようにアプリを作るか、一覧ノートのようなものを作って、瞬時に答えが出せるよう工夫しようと思います。

今後の改善点3 シーリングモニュメント
デザイン、存在感的な課題もあり。参加者と話し合って、次回は足立区のモニュメントを「東京拘置所」、杉並区のモニュメントをやめて中野区に「サンプラザ」を置いてはどうかという話になり、変えてみようと思います。

今後の改善点4 プレイ難易度
理想としては初プレイでは15日目のギリギリ手前でゲームオーバー。2回目、3回目でクリア!くらいにしたいので、調整はかけたいと思います。資料の構成を変えると、自然と難易度にも変化がでるので、その辺はまた、何度もプレイして調整していきます。

今後の改善点5 マップデザイン
未完成版なので、マップが白くてさみしいですが、今後は川や海など、適度に視覚情報を加えて楽し気なマップにしようと思います。中身の調整と並行するとやや後回しになりそうですが、見た目の映え方がちがうので。

画像8

テストプレイのご協力、ありがとうございました。



板橋区内に、レーザーカッターや3Dプリンターを使って何かを作ったり届けたりしています。また、そうした道具を使える人を増やしたいという思いで、講座などもちょいちょい開催しています。サポートいただけた場合は、こうした機材費や会場費などに利用させていただきます。