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「努力は必ず報われる」について、わたしが考えること。


座右の銘と、3つの気付き。


小学生のころ、少年野球の監督にずっと言われていた「努力は必ず報われる」が、私の座右の銘です。

この言葉には、3つの気付きがありました。


努力の量に向き合った小学生時代

わたしは小学校3年生から6年生まで
男の子しかいない少年野球チームに入って
野球をしていました。

当時の監督はすごく熱い方で、
「努力は必ず報われる」
「練習は嘘をつかない」
いつもそう言っていました。

わたしは野球がものすごく下手でした。
それでも、その言葉を信じて
毎日100本素振りして、壁当てして。

その監督は
一生懸命練習に向き合う私を見て、
平日の仕事前なのに朝練に付き合ってくれたり、
試合でチャンスを与えてくれたり、
野球の技術以上に、わたしの努力する姿勢を認めてくれました。

努力をすることで
支えてくれる方が増えたり、
結果を出す環境づくりに繋がっていくことを
小学生のときに学びました。


努力の質にも向き合った高校時代


中学・高校ではソフトボール部に入りました。
中学校のソフトボール部は市内で勝つのがやっと、県大会に出場して初戦コールド負けするような弱いチームでした。

高校は、当時ソフトボール全国屈指の強豪校である星野高校に入りました。
わたしのような弱小中学校から星野ソフトボール部に入る選手はほとんどいません。

入学前の体験の時から、当時の監督に
「レギュラーになるのは厳しいと思う」
そうしっかりくぎを刺されながらも、諦めるという選択肢は思い浮かびませんでした。

星野の練習は、ほとんどが実戦練習。
基礎の部分は各自が高めていることが前提の練習構成でした。

強豪校では、「努力していること」自体を認めてはもらえません。
結果が全てでした。

努力の量だけでは周りの選手との圧倒的な差は全く埋められず、
「どうすれば技術が上がるのか」
「そのためにどんな練習が必要なのか」
努力の質についても考えるようになりました。

走り方、投げ方、打ち方、
全てを基礎からやり直しました。

先輩のやり方をとにかく見て、
真似して、聞いて、教えていただいて。

高校3年時のインターハイで、やっとメンバー入り。
初戦のスタメン発表で、
「2番、レフト、平柳。」名前を呼ばれました。

ただ、スタメン発表の後で監督から一言。
「とりあえずお前で行くからな。」

その言葉は、
「調子が悪ければすぐ他の選手と交代させる」という意味。

初めてのインターハイの舞台で、凄まじいプレッシャーと闘いながらのプレーでしたが
「やれることは全てやってきたから大丈夫。」
「これだけやってきてミスしたら、もう運が悪いだけ」

そう思えるくらい、本当に1ミリも怠けることなく、勉強以外で使える時間は全て使って練習し、全力で挑んだインターハイでした。

幸運なことに初戦、初打席から調子がよく、
何とかそのまま決勝まで「2番レフト」を全うすることができ、
チーム全体も運と勢いで勝ち進み、7年ぶり5度目の全国制覇を達成。

結果的にわたしは打率3割、出塁率は4割で
優秀選手賞も受賞することができました。

弱小中学校出身で、センスもなく、
本当にへたくそだったわたしが、
必死に努力の質と量に向き合い、
そして何よりも運が味方してくれたおかげでつかめた、
実力からは考えられない、幸運な功績でした。

こうして、
ただ単にたくさん努力するだけでは通用しない環境で、努力の質についても考え、競技を追求した高校時代でした。



「報われるとは何か」を考えた社会人


高校卒業後はしばらくスポーツから離れ、
大学時代は学生活動に尽力し、せわしない日々を送っていました。

そして社会人になって、急に明確なオンとオフが現れました。
最初は、明確な「休日」があることがすごく楽に感じていましたが
だんだんと怠けている自分が嫌になり、
「わたしはもっと頑張れるのではないか」
「頑張れるはず、もっと頑張りたい!」

そう思った2017年5月、
いつか挑戦してみたいと思っていたフルマラソンに唐突に挑戦。

初めてのフルマラソンはたくさん歩いてしまい、5時間以上かかりましたが、ゴールできた達成感は素晴らしいものでした。

そして、
「自分で決めた目標に向けて努力し、挑戦することを継続していきたい」
そう思って、初フルマラソンを走った月から
「毎月フルマラソンを走る」という目標を掲げ、
月に1度の42㎞走を約3年間続けました。

2018年8月からはトライアスロンへ挑戦。
2020年からは「IRONMAN世界選手権への出場」を明確な目標として明言し、競技に取り組んできました。


そんな中で、とある人にこんなことを言われました。

「ひらめさんはこれだけ頑張っているから、報われてほしいな。」


この言葉に、わたしはすごく違和感を覚えました。

世界選手権への出場が決まったら「報われる」なのか?わたしはすでに報われてるのではないか?と。


「世界選手権に出れたらOK、それが幸せ」ではなく、世界を目指して挑戦しながら成長している過程こそが素晴らしいことで、わたしはすでに報われているのだ、と。


社会人になってから
自ら頑張りたいと思えることに出会えて
自分で目標を定めて、そこに向かって努力して。

大人になってからこんなにも
できないことがたくさんあることを知れて。

まだまだ成長できる伸び代が
こんな大人でもたっぷりあることを知れて。

技術の向上は難しくて、
うまくできなくて悔しくて、
でもちょっとした成長が嬉しくて、
成果を試せる発表の場があって。

気持ちはもう、小学3年生くらいに戻った気分!笑

目標に向かって努力する過程のすべてが
毎日にプラスのエネルギーを与えてくれて、
自分の人生を彩ってくれています。

学生時代と違って、
3年間という制限もない。
周りからのプレッシャーもない。

スタートも、ゴールも、
目標も、その過程も、
目標を達成したその先も、
決めるのはいつでも自分自身。

自分の意思で、
自分の責任で、
自らを奮い立たせて
自らを輝かせる。

これってすごいことだよなって、
わたしえらいな、えらいよ!って
今は純粋に、自分を褒めてあげられる。

自分で決めて
自分で努力を積み重ねていくことで
こうして少しずつ自分自身のことを
認めてあげられるようになり、
以前よりも自分のことが好きになれるようになりました。

このように、社会人になってからは
「報われるとは何か」を考えるようになりました。



「努力は報われなかった」という結論に至る前に


わたしの座右の銘は
「努力は必ず報われる」です。

「必ず報われる」
そう思っています。

努力してもなかなか上手くいかない、
そう思ってしまうときは、まず
「努力の量は足りているか?」を考え
「正しい努力をしているか?」と
努力の質を問います。

いくらやっても上手くいかないときは
一度立ち止まって冷静になって
努力の方法を見直してみる。

いろんな方法を試して
たくさん努力してみても
上手くいかないこともあるかもしれないけど
それでも、「努力は必ず報われる」んです。


スポーツでいえば
試合で勝つだけが報われることではありません。

自分なりに目標を定め、
そこに向かって努力をする中で、
成長や挫折、失敗や成功を経験し、
自分の心身が成長していくこと自体が素晴らしいことで、
その時点で既に「報われている」とわたしは感じています。

その時、その瞬間は苦しくても
必ずその努力が活きる場面がやってくると
そう信じています。


振り返って思うこと


こんな偉そうなことをつらつらと述べてきましたが、わたしはオリンピック選手でもなんでもなく、ただ単に趣味を楽しむ、ただの一般人です。

それでも、
自分が決めた目標に向かって
自分なりに一生懸命に努力をして、
そしてその過程を全力で楽しんでいます。

ただ、それは
決して自分1人での努力ではなく、
本当に多くの方に支えられて、
今のわたしがここにいます。

スポーツを通して
努力することの大切さを教えてくれた人、
努力するための環境を整えてくれた人、
努力することを応援してくれた人、
成果を喜んでくれる人がいたおかげで、
わたしは努力する子供に育ちました。

朝練の環境を作ってくれた少年野球の監督、

星野でソフトボールをやりたいと言ったら左バッターへの転向を勧めてくれた中学の監督、

センス皆無で下手くそすぎるわたしに基礎練から付き合ってくれた高校のコーチや先輩や同期、

そして何よりも、
早起きをサポートしてくれたり、たくさんお弁当を作ってくれたり、遠征も応援に来てくれた、いちばんのわたしの応援者であるお母さん。

こうして、支えてくれる方が周りにいてくれて
本当に恵まれた環境にいたからこそ、
努力の大切さ、そしてスポーツの素晴らしさを
学ぶことができました。

その学びを自分だけのものにせず、自分なりに発信していくことが、これまで支えてくれた方々への恩返しにもなるのかなと思っています。

社会人になってゼロからトライアスロンを始めた私ですが、今は「IRONMAN世界選手権での表彰台」を明確に見据えて日々トレーニングをしています。

そのために、フルタイムで働きながらどんな練習をしているのか。

等身大の学びや泥臭く挑戦し続ける姿が、
少しでも誰かの何かに役立つなら、届けていきたい
そう思っています。

これを読んでくださっている方もきっと
何かに一生懸命取り組んでいる方ではないかなと思います。

お互い、自分らしく、頑張っていきましょ!
最後まで読んでくださりありがとうございました。

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