まえがき
ぼくの飼っていた黒猫のフランツは
2017年12月3日、名古屋グランパスがJ1昇格を決めた日の深夜、
日付が変わって12月4日の2時ごろに、息を引き取りました。
15年いっしょに暮らしたフランツがいなくなって
ぼくは本当に悲しくて、毎日泣いていました。
でも、フランツは十分長生きしたし、
もう病気で苦しい思いをしないで済むなら……とも思いました。
ぼくは猫を家飼いしています。
外に出るのが大好きだったフランツを、安全のためとはいえ
閉じ込めてしまっていたことは、いつも気になっていました。
だから、きっとフランツは自由に世界を旅してるんじゃないかと
思うことにしました。
そんなフランツにぼくはお願いをします。
「たまには帰ってこいよ。夢の中で冒険の話をしてくれよ」
フランツは、冒険が楽しいのか、なかなか帰って来ません。
だったら、自分で書こう!と思って、お話を考えました。
もしかしたら、夢で見たことを忘れているだけで
本当はフランツが教えてくれた話かもしれません。
なんてことを考えながら、この物語を書きました(書いています)。
とても長い物語ですが、1話ずつは短いので、少しずつ読んでいくと
最後まで読めると思います。
漢字には読み仮名もつけたので、読めると思います。
(尊敬する工藤ノリコさんの考え方を真似させていただきました)
一生けんめい書いたので、最後まで楽しんで読んでもらえたら
とても嬉しいです。
素敵なイラストをつけてくれた、もんじさん、本当にありがとう!
この物語を、ぼくのフランツにささげます。
2021年1月31日 ひらまっち
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