眠れぬハンスの書き方・2
『眠れぬハンス』の5W1Hが決まりました。
・When=いつ………………むかし
・Where=どこで…………外国の小さな町で
・Who=だれが……………ハンスが
・What=なにを……………眠るためにがんばる
・Why=なぜ………………一度も寝たことがないから
・How=どうやって……寝るためにいろいろためしてみる
では、これをどんなふうに話として組み立てていけばいいのでしょうか?
■『眠れぬハンス』プロットの例
・外国の小さな町にハンスという若者がいる
・ハンスは、生まれてから一度も眠ったことがないので、「眠るとどんな気落ち」になるのか知りたい。夢を見てみたい
・ハンスはいろいろ試してみる……働いたり、薬を飲んだり……でも眠れない
・そこにふしぎな少女が現れて、「今夜灯台に行ってみなさい」とナゾのアドバイスをくれる……
・本当にそんなことで眠れるのだろうか……そして、ハンスの運命は……!?
ラストで、ハンスが眠れたのかどうかは、話を読んでいればわかりますよね?
■小説を書くときに必要な「起承転結」
起承転結は、き・しょう・てん・けつ――と読みます。
起:主人公や世界の紹介、何かが始まるきっかけ
承:主人公が、自分や世界を変えていく
転:うまくいきそうだけどダメ……大ピンチ!?
結:びっくりを乗りこえて、大逆転勝利! オチ
……ざっくりいうと、こういう4段階のことです。
4コママンガも、こんな感じになっていると思います。
「結」は必ずしも「勝利」とか「成功」とは限りません。悲しいことになったり、地球がめつぼうしたり、モンスターに食われたり、「こわいオチ」でもいいと思います。
それは「どんな話にするか」しだいです。
『眠れぬハンス』に当てはめてみると……
起:眠れないハンスが、眠ってみたいと行動開始
承:働いたり、カンポー薬を飲んだり努力するが失敗……
転:女の子に言われて灯台に行く――流れ星が海に落ちる!
むちゅうで泳ぎ続けたハンスは溺れる……大ピンチ!
結:助かったハンスは、これまでの話をすると
「夢を見てる」「寝ぼけてる」と言われる
つまり……ハンスはついに眠れた
こんなふうになっています。
話を前から読んでいくと、だいたい300字~400字くらいで、展開が切り替わっていると思います。
つまり、起・承・転・結が、400字づめ原こう用紙1枚ずつくらいになっているのです。
みなさんが、初めてお話を書く練習として、400字づめ原こう用紙4枚(1600字)は、ちょうどいいかもしれません。
ここまで読んだあと、もういちど『眠れぬハンス』を読んでみてください。
さっきまでよりも、きっと「ああ、こんなふうに書いているんだ」というのが、わかると思います。
どうですか?
これで書けそうな気がしてきませんか?
(つづく)
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