嫉妬や焦りを企画に変えてゆきたい
「文章を書くことを仕事にしたい」。
世の中にそう思っている人はたくさんいる。私もその一人だ。子どもの頃から文章を書く仕事に漠然とした憧れを持っていた。今から3~4年前にその思いを無視することをやめ、ライターと名乗り始めた。実際に現在、ライターとして収入の一部を得ている。
しかしライターとして自信があるかというとぜんぜんそうではない。実績も実力も足りていない。だから、ライターを順風満帆にやっているように見える人たちに対して、嫉妬を感じたり、そんな自分に焦りを感じたりする。
特に文章一本で食っている人らは心底すごいと思う。私にはそんな胆力がない。そんなことを言っている時点でひ弱だし、応援される気がしない。しかし私には私なりのやり方があるのだ。
あるのだと啖呵を切ったのだから、私なりの戦略を考えようと思いついた。物書きとして力をつけようともがきつつも私らしく書いてゆくことと、そうはいってもたとえば名を売りたいとかお金を稼ぎたいとか、どこに目標を置くのかということ、そのバランスをどう取っていくのかということをちゃんと考えようと思った。
そこで思い出したのが山田ズーニーさんのエッセイである。将来就きたい職業について、「就きたい職業×扱いたいテーマ×達成したい世界観」の3つでイメージしよう。という内容だ。
以下、それぞれについて書いていく。
まず、就きたい職業からヒントを得て、なりたい職業名から。結論から言うと、私は「作家」と名乗り、小説やエッセイを書いて暮らしたい。
「ライターじゃなかったの?」と思われるかもしれない。冒頭に書いたように、私は「文章を書くことを仕事にしたい」と考え、そのとっかかりとしてライターになった。それはそれでおもしろいので続けていきたい。その一方で、作家や小説家、エッセイストに対するあこがれも捨てきれないのだ。
次に扱いたいテーマについて。これは私のTwitterのプロフィール欄に関心ごとを書いているので、それをとっかかりに考えてみよう。
関心ごとはこのあたりだが、その解像度をもう一段階あげたい。それのどんなことに興味をひかれる? どんな角度で考えていきたい? それについて誰がどんなことを言っている/言っていない? じゃあ私はどんなことを思う・感じる?
そう一つずつ考えていこうとして、手始めに子育てについて最近書いた記事を思い出した。
これを「就きたい職業×扱いたいテーマ×達成したい世界観」に当てはめてみる。「物書き×子育て(療育)×支援の必要な子どもたちがのびのびと成長できるように」だろうか。
ここまで考えて、企画を何個だって思いつける予感がした。扱いたいテーマとそれに対する問いさえあれば、必然的に達成したい世界観が見えてくる。
私の場合、肩書きはあとからついて来るのが良いかもしれない。ライターなのか、エッセイストなのか、小説家なのか。それは書く文章の形式にもよるし、仕事の形態にもよるので、単に「物書き」と名乗ろうか、と思った。
周りへの嫉妬や焦りを感じたときは、思考を始めるチャンスだと思おう。そこから企画を生み出せるはずだから。
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