島野浦島上空__2_

美しい高揚感に満ちた島、島野浦。(しまん大学に寄せて)

島野浦島(しまのうらしま)って、知ってる?
宮崎県の北部、大分県との境にある延岡市。そこから数km離れた太平洋沖にある宮崎県最大の有人離島。

島浦(しまうら)とも呼ばれ、地元の人は親しみを込めて「しまんだ」って呼ぶところ。

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延岡市に住む人のうち、どのくらいの人がここに行ったことがあるんやろか。
私がはじめて島に渡ったのは2年前、2018年の5月のこと。九州OM(オフサイトミーティング)が開かれて、島に渡った。

こっから先は私の個人的な認識やけど、まちづくりとか、地域づくりとか、叫ばれて久しくて、誰しもが何かしたいって思ってた頃の話。日南とか、新富とか、日向とか、都城とか。宮崎県の中でも若者が「なんかおもろそう!」って思う地域とそうじゃない地域が出てきてた頃。

延岡は後者。なんか、みんながどうにかせんといかんって思ってるけど、みんなそれぞれ思いつくことやってみるのやけど、なんか、市として輝きが足りんっていうか、なんでやろかって、思い悩んでしまうまち。私にはそのときそんな風に映ってた。

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九州OMではじめて島に渡ったときのこと、蘇ってくる。浦城港から臨んだ景色、はじめての高速艇、島の港は美しくて底にたくさんのウニが見えたこと、青くて緑の美しい島って感じたこと、OM会場に流れる少し人を感傷的にさせる音楽、おしゃれっぽい映像、不思議に満ちた高揚感。

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島野浦には、私がほかの日南や新富や日向や都城や、そういう地域に感じていた「なんかおもろそう。」の芽が伸び始めているように感じたんやろなって、今振り返ると思う。

少しして、当時、「書くことを仕事にしたい。」っていう胸の内にある思いを無視できなくなった私は、島の媒体に記事を書くことにして島野浦に渡った。

島づくり活動を中心になってやっている結城豊廣さん、とんば山、アサギマダラ。島の運動場で結城さんのお話を聞いたこと。ほんの1、2年前のこと、懐かしいな。
取材記事ってむつかしいな、なんか思ってるように書けない、書くことを仕事にすることなんて、できるんやろかって悩んだのと共に思い出す。

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しばらくして、市役所の三浦さんから声がかかった。2019年の春頃やったやろか。

「しまん大学一緒にやりませんか。」って。

嬉しかったの覚えてるな。私はまちづくりを自分の活動の主戦場にするつもりはなかったけど、2018年にガムシャラに動いたのを、見てくれてた人がいたように感じて。私にできることがあるならやってみたいな、どこまでできるか分からんけどって、おそるおそる打合せに顔を出したのを、今も覚えてる。

エンクロスのキッズスペースで、車座になって。連れて行った子どもがうんちをしたことも、みんな笑ってやり過ごしてくれたことも。

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魚のさばき方講座やって、プライベートビーチヨガ(大人の修学旅行)企画したけど何回も台風に遮られて。
打合せ長いな~って、内心少し不満を抱えながらも(笑)、楽しかった。

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今年1月。3月に行う予定のイベントで、島の橙を使ってコーラをつくることになって、下見にみんなで島に渡った。私もお子を連れて。
山に登って、橙もいで、海で遊んで、コーラをつくった。座敷でみんなで机を囲んで、試作品を食べた。

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ああ、なんて美しいんだろう、って思った。何が美しかったんやろな。正直海辺のまちとして須美江ほどはバエるわけではない、海外の海辺みたいに特別に美しく整備されてるわけでもない。やのに、なんか、美しくあのときの光景が立ち上がってくる。

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山へ登る前に離島センターの前で男の子たちがよく分からんふざけ方してたのとか、山登りのときにお子をみんなが交互で抱いてくれたこととか。

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須佐白の海はものすごく風が強かったこととか、橙畑にみんなでシートを敷いてお弁当を食べた事とか。

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お子が橙を一所懸命引っ張ってもごうとしてたこととか、もいだ後の小さなガクなんかな?それが可愛かったこととか。

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男の子たちが再びよく分からんふざけをしてたこととか、下りの途中で影の浦ビーチに寄って、大学生の女の子がテンションあがって裸足になって踊ってたこととか。

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みんなの顔が、思い出す顔はどれも笑ってることとか。

あの日のこと、みんなの目にはどんな風に映ってたのやろか。

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なんやろな、何気ない一つ一つの光景がやけに美しく胸に迫る。その後ろに背の高くてつるの巻いた木々がうっそうとしげる林の様子や、カラスたちの舞う青い空や、山から見下ろした美しいグリーンの海の景色や、そういうダイナミックでいてどこかコンパクトな自然の景色が舞台として広がっている。

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この島にはないものがたくさんあるけれど、なんだって詰まっているんだと思う。なんやろか、ここに惹きつけられる人たちは何に心を奪われるのやろう。
自然?お魚?
うーん、なんやろか。今も分からん。よく分からんけど、私はこの島に集う人たちが、この島で暮らす人たちが、大好き。美しくて、愛しい人たち。
あんまし詳しいことは分からんけど、なんか、おもしろそうで、とにかくいいやつなみなさん。

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どこの地域だって、人なんやろなって最近思う。どこに暮らしたって、結局は「私はここで生きていくんや。」って覚悟のある人がいればいるほどきっとそのまちは輝きを増す。私も、このまちで生きていく、と決めたときから日々が色づき始めたように、思う。振り返るとね。


しまん大学にはそういう人たちが集う。みんなどういう経緯で、どういうバックグラウンドでこの島に関わってるのか、正直私はよう知らんけど、「私はここで生きていく。10年後は分からんけど、とりあえず今はここで生きる。だからここにコミットしたい。」って延岡や島野浦のことを思ってる人たちが集まる。その人たちと外の「なんかおもしろそうやん。」って惹きつけられた人たちが出会って、化学反応を起こす、起こしていく、そういうこれから芽吹いていくんやろなっていう高揚感が、ここには満ちている。

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島に、しまん大学に関わるなら、いまがおもしろいんやで、って私は思っている。やから、次回のイベントにはみんな、来たらええよ。最高の島に。待ってるよ。

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