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背伸びせずに、読書記録を📖´- 心の中の淀みも綴じて

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最近の記事

高瀬隼子『水たまりで息をする』

「風呂には、入らないことにした」ある日、夫が言った、ひとこと。 それから夫は風呂に一切入らなくなった。 一か月、二か月、三か月… 時間が経てば経つほど 夫の身体は酷い臭いを発し、 髪の毛の脂もじっとり光り、 どこからか垢がぽろぽろ落ちる…… はじめに1日で読んでしまいました。 以前、書店に行った際に、面で出されていて、 「風呂には入らないことにした」という帯の文言が気になりつつも その時は買わず…… 今日、再び書店に行ったら夏のフェア(ナツコミ)のコーナーが作られ

    • 慢性的な、自己不安

      はじめに下記に綴るのは自分のどろどろした部分です(所謂、自分語りです)。 自分の心情を整理するために、そして、客観的に見るために吐き出したものですので、 もしかしたら、ご不快な思いをさせてしまうかもしれません。 お早めに、違う記事を見ることをお勧めいたします。 言葉のアクセサリー 最近、流行りのことばのように飛び交っている 「ADHD」や「ASD」など。 本当に本当に苦しんでいる方がいらっしゃることは重々承知の上で、 これらが一種のアクセサリーとなっていることは言う

      • 此島正年『青森県の方言』

        今の私の内省だと「こう」なのに、60年前の時点で「まだこの段階」なのか!という形式もあったりして面白かった。 (推量の意を表す形式として「ビョン」が挙げられますが、本書では「ベオン」の段階であることが伺えたり) あとは「もうないなぁ」なんて形式も。 (上記の「オン」に関連して)「ジオン」という形式はこれまで生きてきた中で聞いたことが無かった… そして、本書を通して、当時は今以上に共通語教育に比重が置かれていたのだと感じました。 これまでは方言母語話者に対する共通語教育に

        • 湊かなえ『人間標本』

          アルバイトの書店員として働いている中で 「最近のおすすめどれですか?」とお問い合わせを受けた際に 咄嗟におすすめした1冊。 正直、半年近く前に読んだので記憶が朧。 ただ、 きっと、他の皆さんもいつも通り、ご自分で抱いていた「絶対にこういう結末になるだろう」という想像や予想をころころ転がされたはず。 先生の掌の上で。 そして、物語を読みながら、何度も冒頭の挿絵を見返したはず。 視覚と想像力への暴力。 目は紙の上の文字、白黒の映像を追っているのに、瞼の裏は鮮やかな色で満た

        高瀬隼子『水たまりで息をする』