噛んで砕こう英単語『れとりっく』
どうもこんにちは。
水島ひらいちの八重です。
今日は、レトリックという単語について噛み砕こうと思いますが…
この単語、スペルできますか?
そうなんです、一瞬怯むと思います。
ちなみに、レトリックという言葉には「修辞法」という意味を持っています。
スペルはですね。Rhetoric。いや書けねぇよ。
Rhetoricの定義
私の愛読するケンブリッジ英語辞典によると、以下が定義されています。
speech or writing intended to be effective and influence people:
the study of the ways of using language effectively
clever language that sounds good but is not sincere or has no real meaning:
それぞれ、
効果的に、人に影響を与える目的を持たせた言論や記述
言語を効果的に使う方法を学ぶ学問
聞こえは良いが誠実さがない、または真実味が無い、ずる賢い言語
というところでしょうか。
元々は人に影響を与えるための発話だったりしたところから、
・その発話を学問的に体系化した意味
・揶揄的に「ズルい言葉」と俗化した意味
という両面に切り替えられた点は評価できますね。
特定の意味から転じて別の意味を表す言葉になるのは、あまねく言語にはよくあることです。私が最近知って感心したのは「もったいない」という言葉
。これは元々『不都合・不届きである』という意味だったらしいのですが、現在では『無駄にしてしまうのが惜しい』という意味だけが残ってしまいました。
ともかく、美辞麗句を並べ立てている人を見ると、3のような意味を思い浮かべるのは人間心理てきに至極まっとうな気がします。笑
Rhetoricを噛み砕く
ウィクショナリーによると、古典ギリシア語でのrhetorが「公論」を表すようです。皆の前で話すということは、それなりに文句を飾り立てる必要がありますね。
さらに、下記のサイトによると、「皮肉」を指すIronyと同じ語源とのことらしいです。
アイロニーもレトリックも、自分の本心とは別のことを話すという意味では類推が効いています。
ちなみに、rhe-から始まる単語は他にrheumatism(リューマチ)、rheometer(流量計)などがありました。何かこの並びってアルファベット的にちょいキモですよね。調べてみるといずれもギリシャ語由来ということで、外来語由来特有といいましょうか。
まとめ
レトリック(Rhetoric)というと、文章やらスピーチの小洒落た言い回しということですが、元々は公論においてより聴衆に伝わりやすいようにすることから来ているんですね。
また、そこから学問研究に至ったり、はたまたスラング的に人を揶揄する表現として発展的な意味が付加されたというのは面白いところです。
考えてみると、得てして高尚な言葉って揶揄に使われることが多いと思うんです。卑近な例としてすぐに思いついたのが「能書きを垂れる」。
元々は効能書き(薬の処方箋)のことだったのですが、それがいつしか口ばかりで実を伴わないことに転じてしまったという。
巧みな言い回しは綺麗ですが、巧言令色鮮し仁という言い方があるように、キレイな言葉だけでは駄目ということです。くれぐれもお気をつけください。
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