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【共同執筆】日本語の誤用談義(前編)

八重:
この前、久々に電話で話した時に「日本語の誤用」についてちょっと喋ったが。あれで何かテーマにした投稿をしたいなーと思ったんじゃけど、結局何も思いつかんけん普通にここで喋ろうや。笑
日本語のなかで一番間違って使われとるものといえば、やっぱり一本締めよな。

あれって、
「よーぉ、パン」
で締めることを一本締めだと勘違いしとる愚か者が飲み会の界隈を跳梁跋扈しとるけど、それは一本締めじゃなくて一丁締めなんよな。

一本締めは
「よよよい、よよよい、よよよいよい!」
のリズムで手を叩くことじゃで。
誤用警察の身としては、飲み会の席で「じゃあ、一本締めで!」って言われて一回しか手を打たれんっていうのは琴線に触れるわ。

涼:
電話で盛り上がったけんここでもこの話題で語れてありがてぇわ。

一本締めに関してはもはや誤用の方で定着しとるよな。
2年前くらいかな、俺と八重とその他大勢で倉敷で飲んだ時に俺が締めの挨拶をすることになって「それでは一本締めで…」って言った瞬間に八重と目が合って、「一丁締めで」に言い直したのをよく覚えとるわ。
俺は誤用であることをわかった上で誤用しといた方がちゃんと伝わると思ったんじゃけど、八重に白痴じゃと思われたくねかったけん皆に伝わらん正しい使い方をさせてもらったわ。

て、さっそく誤用警察が無能っぷり発揮しとるが!
琴線に触れるのは感銘を受けた時だけにしてや!
こんな姑息な手段を使って俺を試そうとしてもそうは問屋が卸さんで。

八重:
そうそう。そのエピソードを出してほしくて最初にこの話を選んだんよ。
確かに、言葉は生き物じゃけん間違った意味であったとしても皆が使い始めたらそれが正しくなるんよな。
勝てば官軍、負ければ賊軍ってやつじゃ。

そうじゃったわ、琴線に触れるは感銘を受けるっていう意味じゃったわ…って!姑息の意味も違うでしかし!
姑息は本来「その場しのぎの」っていう意味じゃけん、「卑怯な」っていう意味で使うのは誤用ランキングでもトップのやつじゃけん!

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まさか、この手の間違いをわざとやっとるじゃろうな?
確信犯やめてや。

涼:
ごめんごめん、それにしても『姑(しゅうとめ)の息』と書いて何で姑息ってなるんじゃろうな。これも漢字の不思議じゃでな。

はっきり言って確信犯はもう負けを認めるべきじゃと思うわ。もちろん俺は普段間違った意味で使わんけど、誤用しとる人がおっても絶対指摘せんもん。でも本来の意味は真逆で、正しいことだと確信して犯す罪のことじゃけん耳にするとモヤモヤするんよな。今は皆悪いと分かりながらする犯罪を指して使っとる。

日本語ってこういうのがほんまに難しいけん日本語勉強する外国人にとって敷居が高いよな。

八重:
確信犯に負けを認めんでや。
俺は伝わりやすいタイミングの時は敢えて誤用しとるのもあるで。確信犯はまさにそれじゃな。故意犯っていうのが正しい日本語じゃけど、故意犯なんて知らん人の方が多いけんな。

そうそう、日本語学習者にとっては敷居…じゃなくてハードルが高いでな。笑
敷居が高くなるのは「気まずくて入りにくい」が本来の意味じゃけん、レベルが高くて入りづらくなる誤用は勘弁してや。
ちなみにあのNHKですら「敷居が高い」は伝わりやすさによって用途を使い分けとるらしいで。

涼の間違いを見て、最初は一人で爆笑しょったけど、そのうち惨めに思えて静かに号泣するところじゃったで。


(もう少し続きます。
 一人で爆笑静かに号泣…果たしてこの言葉遣いは正しいのでしょうか…?)


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