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Local + Ignite

平井貴大です。
山口大学医学部医学科3年生で、株式会社Lognite代表取締役並びに株式会社UBE COL代表取締役を務めています。

医療や地域経済・振興、若者や学生などをテーマに情報発信するのを目的にnoteでの投稿を続けています。第3回の投稿は自己紹介シリーズ最終回です。学生の仲間と一緒に設立した団体や会社と別に、もう一社起業した経緯などをご紹介します。

株式会社Lognite設立


株式会社Logniteロゴ

宇部市での生活を始めてから約1年が経った、ことし(2023年)3月、株式会社Logniteは設立されました。社名は、▽地域を意味する「local」と、▽着火するなどを意味する「ignite」を組み合わせた造語です。

社名に込めた思いは、長崎県で取材した地域経済の現状が背景にあります。取材したテーマは「上場企業ゼロの長崎県」。2019年、当時、長崎市に本店を置いていた十八銀行が上場を廃止。これに伴って、長崎県は上場企業が存在しない全国唯一の県になりました。また県庁所在地である長崎市は、去年(2022年)までの3年間連続で、転出した人口が転入した人口を上回る「転出超過」が続いています。企業活動の低迷と人口流出が相互に影響し、経済停滞を加速させていくのを目の当たりにしました。こうした中、地域活性化に取り組む学生の活動を取材する機会もありました。「取材者としてでなく、当事者として携わってみたい」。こうした思いが形になったのが株式会社Logniteです。

すべての人に挑戦と達成を

弊社が掲げるビジョンです。ここにも退職を経験する中で抱いた思いが込められています。NHKに就職し退職するまでの私の人生は、ある種、覚悟を欠いていました。地元の有名中学・高校を卒業し、早稲田大学に入学。全国組織であるNHKに入局する人生に対して持っていたのは、決められたレールの上を走り続けている感覚です。取材を通じて、歩むべき進路を見出しただけでなく、そこから一歩踏みだす挑戦を周りから後押ししてもらえた環境にいた私は幸いでした。誰にでも人生を賭けたチャレンジに臨むことができるとは限りません。心理的要因をはじめとして、持っている資産や家庭の状況などが障害になります。こうした環境に事業を通じて、僅かでも変化をもたらすことができるよう、このビジョンを掲げました。

また「挑戦と達成」がもたらされるべき存在には、地方都市も含まれます。地方には、まだ十分に活用されていない、その土地特有の文化や歴史、特産品、人材などが存在しています。都市部からの交流人口増加による、ノウハウや経験の蓄積により、この課題を解決することも求められています。

「稼ぐ」難しさ

ただこうして起業して痛感するのは「稼ぐこと」の難しさです。NHK在職時は、担当する業務に取り組んでいる中で、一定の給料が支払われます。しかし起業し、仕事を生み出していくのは、そう簡単なことではありませんでした。

自然科学領域の研究における発見に基づく技術「ディープテック」があるわけでも、AI=人工知能に関連した先端技術があるわけでもありません。また隠れた需要を見つけ出し、創造性の高いビジネスモデルを生み出すまでの経験も持ち合わせていませんでした。

唯一、資産として持っていたのが人脈です。宇部市での地域活動を通じて出会った企業経営者を取締役に迎えることで、支えられてきました。紹介してもらう人脈の中で仕事をいただいています。

FLTV=フラワーライフタイムバリューとは

(一社)フラワーライフ振興協議会HPより

現在委託をいただいている事業の一つは、一般社団法人フラワーライフ振興協議会様の事務局業務です。協議会は、花文化の発展と、それを通じた心身と社会的な健康であるウェルビーイングの実現を目指す一般社団法人です。2020年に任意団体として設立され、2023年6月、一般社団法人として新たなスタートを切りました。

協議会が挑戦するのは、経済発展や技術革新を背景に「心の豊かさ」に注目が集まる中、「花のある生活は人生の価値を高める」という新たな観念「FLTV/フラワーライフタイムバリュー」の浸透です。またこれによって、ひとりひとりの豊かで健康な人生に加えて、企業経営の領域で注目を集める「健康経営」実現にも寄与することも目標としています。

目標達成に向けて、医療・福祉や地域振興、スポーツなど幅広い分野のスペシャリストを理事や監事、顧問に迎える同協議会の事務局業務を通じて、私も医療の新たな可能性を、医学生の立場から模索していきます。

「挑戦と達成」に向けて

この第3回投稿まで自己紹介として、NHK退職から医学部入学、2社起業までをシリーズとして振り返ってきました。まだまだ道半ばではありますが、こうした思いに共感してくださる皆様と事業や活動をともにできる機会になるよう投稿活動を始めました。医療と社会課題解決型ビジネスの両面から、人とも社会ともウェルビーイングを共有できるような存在を目指して精進してまいります。

第4回からは、医療や地域経済・振興、若者や学生などをテーマに投稿を続けていきます。引き続きどうぞ宜しくお願いします。

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