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ジグシアターで見た「セノーテ」と「カナルタ」の感想。

数日前にジグシアターで見た「セノーテ」と「カナルタ」。
シャワりながら急に感想が浮かんだので書き留めとく。
思い浮かんだままであまり推敲もせずなので雑な言葉で失礼します。

『異国の他文化を映像作品にする』という意味では似ているのかと思ったけど、結論ぜんぜん違うものだった。


セノーテの感想

セノーテは現地の人の記憶や伝承も合わさって、抽象的な映像と音に「あらゆるものの視点」を見た感じがした。

ただ同時に、それがセノーテなのだろうか?という疑問も浮かんだ。

映像からはすごく神聖な場所という感じもせず(大きな十字架が建っている場所もあったが)、その「なにもなさ」がすごく自然な ”自然の姿” なのかもと思った。自然と人間と文化と信仰とあらゆるものが自然で、教えてもらわないと認識できない気がした。

個人的に水が好きなこともあるのか、好きな映像が多かった。でもそれは文脈に関係なく視覚的に好きという感じだったかもしれない。

人物の映像には距離を感じて、一作品を通して「外の人間が集めたもの」という印象をもった。

現代に距離をとるのは、セノーテから見た視点ということなのだろうか?
8mm フィルムを使ったのもそれが理由??

私が見た「あらゆるものの視点」も同じく「外の人間が見たもの」な気がした。現地の人にとってのセノーテはもっと違うのだろうと思い至ったけど、それは形を成さなかった。

あと、魚だけはしっかり追っていたように感じて、それが気になった。


カナルタの感想

カナルタは現地のリアルな生活の真ん中に落とされて映画がスタートした感じで、最初は異世界転生感を持った。

会話はあるが説明はない。共通認識を持った人間の社会に紛れ込む感じ。

何をしているのか、会話と行動から推測していく。
生活も文化も違うのだから推測することが本来違うのかもしれなかったけど、その時は翻訳するように自分の理解に落とし込もうとしていた。
最後の方には最初の違和感がなくなっていた。それがなんだか面白かった。

自分たちの生活と森に誇りを持ちながら、社会と対峙しているのもなんだか他人事ではない感じがした。全く知らない世界ではないのだと急に距離が近くなったような。全然ちがう生活をしているのに、、

冒頭の口噛み酒を見て、どこの国でも発酵や酒の造り方は似るのだろうかと思った。その酒が生活の中でとても優先順位が高く、特別なものであることはわかった。

初めて映像人類学という言葉を知ったけど、すごく興味がある分野だなと思った。それは今回の映像作品がとても興味深かったからかもしれない。

カタログがすごい良くて思わず買って帰った。

ままならない感想おわり。
また時間差で何か浮かびそう、そんな映像作品だった。

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