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スパイクタンパク質と受容体

私のnoteのプロフィールは、いかにも映画について語りそうなプロフィールなのに、全然映画について語らないので、ダマサれたと思った人もいることでしょう。私は誰かが作った映画について、ああだこうだと言う見識は無いので、自分が作った映画に関してや、それに付随する映画祭などの事を書くしか無いのです。

いやしかし!

私は30歳になるまで、まさか自分が「映画監督」などというプロフィールを、いけしゃあしゃあと書くことになるとは思ってませんでした。「いけしゃあしゃあ」って何ですかね?

そんなことはいいとして、私は30歳を超えるまで映画監督という立場になるとは思ってませんでした。いや、もっと言うならば、35〜36歳になるまで「映画監督」というワードすら意識したことはありませんでした。

私が自主制作で映像を作り始めたのは30歳の時です。そこから5年ぐらいは「実験映像を作る映像ディレクター」と思ってやってました。しかも趣味というか副業での肩書です。本業は広告マンでしたから。私は実験映画的なものが好きで、イメージフォーラム的なものが好きだったんです。それは学生時代からそうですね。だから『TEXTISM』という作品がイメージフォーラム・フェスティバルで大賞を受賞した時には、何かとてつもなく大きな賞を受賞したと思いました。

30代後半からロカルノ国際映画祭を皮切りに大きな映画祭に選ばれるようになりました。そうなって初めて自分のことを映画監督として自覚した気がします。いや、今でも「映画監督でござい」なんて感じにはなれないので、恐る恐るプロフィールに書いてるんですけどね。私がイメージする映画監督は五社英雄監督みたいな監督ですから、私が映画監督を名乗るなんて恐れ多いんですよ。

でも、謙虚ぶってプロフィールに「映像ディレクター」なんて書いたら、「だからオメーは何やってんだよ?」と思われて終わりなんです。昔は花形だった「CMディレクター」も、今はプロフィールに書いても若者には伝わりません。私たちが知っているCMディレクターの「CMディレクター」という文字ヅラは本当にキラキラしていました。今の若者からしたら「広告動画ディレクター」みたいにしか見えないんでしょうね。

だから思い切って「映画監督」と書いているんです。結局、外から見たら映画監督も映像ディレクターもYouTuberも大差無いんです。「いや、僕はシェフって名乗るのが恥ずかしいんで、料理人って書いちゃうんですよね。コックって名乗るのもちょっとアレですしw」なんて話をされても「どーでもえーわ!」となるだけですから。

そんな私がなぜ映画監督と名乗るまでになってしまったのかと言うと、あるパーツがガチッとハマったからなんだと思います。イメージとしては、ウイルスのスパイクタンパク質が細胞の受容体にガチッとハマるイメージです。よく言われるカギとカギ穴の関係性と言いますか。

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