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ウクライナ侵攻へのメモ

2022年2月24日に、ロシアがウクライナに侵攻しました。それも本格的に。2022年にこんな事が、白人同士の国で起こるとは思いませんでした。ウクライナからしたら、普通に生活しいている所に戦車やヘリコプターがやって来たって事です。つい昨日までNetflixでドラマを見ていたかも知れないのです。まさか次の日に戦争が起きるとは思わないと思います。

今後どういう事になるか分かりませんが、今ウクライナから遠いところに住んでいる1人の日本人がどういう気持ちでいるのかを、メモとして残しておこうと思います。

まずは、常任理事国のような核保有国が、独立した隣国に堂々と軍隊で侵攻して行く事が21世紀に起こるとは思いませんでした。禁じ手中の禁じ手だと思うからです。それがOKなら植民地時代と同じになります。軍事力が強い国が世界を牛耳ってしまいます。

常任理事国はそういう事をしないから核の保有を許されているんだと思います。それがまさか「ロシアに歯向かったら核攻撃もあるからな。」と言ってしまったのです。

常任理事国が核で脅して他国を略奪する事がOKなんだったら、もはや何でもありです。アメリカだって中国だって、それをやったらかなり多くの国を略奪出来るでしょう。「邪魔したら核を打ち込むからな。」と言えるんですから。

それが現実にいま起こっています。そして、手出しをすると核を打ち込むと言われているから手出し出来ません。ウクライナの子供たちが泣いても殺されても何も出来ないんです。世界はなんて無力なんでしょう。

「もうロシアとはやっていけない。だからNATOに入れてほしい。」と懇願していた国がなぶり殺される様子を見ているだけなんです。

「いや、見ているだけじゃない。強烈な経済制裁をしてるんだ。」と言うかも知れませんが、目の前で人がボッコボコに殴られている周りで、「暴力反対!そんな事したらお前は刑務所行きだぞ!」と言葉で言っているのと同じです。そんな事を言っているうちに、殴られている人は死んでしまうでしょう。

でも、「手出ししたら核を打ち込むぞ!」と凄まれちゃっているんです。もちろん、アメリカもイギリスもフランスも核を持っていますが、自国を守るためならまだしも、ウクライナを守るために自国に核を打ち込まれるなんてゴメンだと思っているはずです。

そして、それは合理的な判断なんだと思いますが、そうこうしている間にもウクライナは殴られ続けているんです。それを「西側でござい!民主主義でござい!正義でござい!」と常日頃言っている国々が、ウクライナが殴られ続けているのを見ているだけなのです。ショッキングな状況だなと思います。

だから、常任理事国が軍事力を使うのは禁じ手なんです。でもロシアはやってしまったんです。いろいろな信頼の基盤が根底から崩れてしまった気がします。常任理事国という仕組みはもはや無意味だと思います。そもそも、なんでオマエら5カ国だけが偉そうに核を大量に保有して、偉そうな態度を取ってるんだよ、とすら思うようになりました。アメリカもイギリスもフランスも、何が自由で平等で平和な社会の代表みたいな顔してるんだよ、とすら思ってしまいます。ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、「大国」の存在自体に腹が立ちます。

そして、結局第二次世界大戦の戦勝国が、いまだに偉そうに威張っている時代なんだなと絶望すらします。第二次世界大戦はまだ続いてるんだなと思ってしまいます。ここで怖いのは、「じゃあもう一回世界中で戦争して、誰が強いか決めようぜ。」という空気です。

新型コロナウイルスも今年の春や夏には収束し、平和な世界が戻って来ると思っていました。地下から地上に出られるんだと希望を持っていましたが、まさかこんな事が起きてしまうなんて。

テレビとネットのニュースをシャットアウトすれば、何も知らずに今まで通り平和に暮らしていけると思います。ウクライナが殴られて土下座させられて、顔を蹴り上げられている事を知らなければ、心を傷めずに暮らしていけますが、もはや知ってしまいました。いや、知ってしまったとしても、ウクライナの事なんかどうでもいいと思えば、心穏やかに暮らしていけるでしょう。

でも、部下を飲み会に誘うことすらパワハラと言われる今、ロシアのやっていることは強烈過ぎて無視出来ないのです。飲み会に誘った部下が断ったから、殴って無理やり連れて行って、そこで土下座させて謝らせて、さらに謝っている部下の頭を蹴り上げているようなものですから。それをスルー出来るのは同じ様な考え方を持ってないと無理です。

しかし!それでも「邪魔したら核兵器ブチ込むからな!」と恫喝されているから助けようがないんです。

そして芸術は無力ですね。反戦の映画が散々作られているのに、全く抑止力にならないんですから。芸術は傷を癒やす効果しか無いのかも知れません。何かを止める力は無い気がします。戦争反対の思いを込めて歌っても踊っても、戦争をしたい人がいたら、その人の行動は止められないんです。

私はよく思うんですけど、基本的にこの世の中は、圧倒的に「やりたい側」が有利なんです。実行するかしないかという点で。「やったら損するぞ。やったら刑務所行きだぞ。やったら死刑だぞ。」と言っても、死刑の覚悟を決めてしまったら何でも出来てしまうんです。殺したい人を殺せるんです。だから、究極的には刑は抑止力にならないんです。罪を償わせることしか出来ず、殺される人を事前に守ることは出来ないんです。

いや、死刑の覚悟を決めて犯罪を犯すのは究極的な話かもしれませんが、ロシアがやっていることはそれに近い気もしますし、それよりも悪質なのかも知れません。「やりたい放題やったらオレたちが許さないぞ!」とニラミを効かせて管理する側の犯罪ですから。PTA会長が子供を殺すようなものですから。

ロシアの人たちはどんな気分なんでしょう。「自分たちを守ってくれる優しいお父さんだけど、自分たちのために隣の家の子供を殺すのはやりすぎだよ。」と思っているに違いありません。このロシアの侵攻は誰トクなんでしょうね。

ここには私の無知や勘違いも書かれているかも知れませんが、いまの気分を記録として書いておきました。

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