仕事に練習は必要か?
何ともアレなタイトルですが、ちょっと気になっている事なので書いておきます。何かをやる時に、仕事をする時に、練習する必要があるのか?という事なんですけど、結論から言いますと、練習は必要です。以上。終わり。
なんですけど、世の中には練習しないタイプの人が割といるという事に驚いたりする訳です
私の働いている世界は映像の世界で、日頃から役者や声優などの演者さんを見ていますし、技術スタッフもよく見ています。そして、その中でも圧倒的な技術を持っている人たちも良く見ています。
私が本当にすごいと思った経験のひとつに、堀部圭亮さんの存在があります。私は役者が普段どういう事をしているのか知らなかったのですが、堀部さんと作品を作るようになって、役者は本番の前にひたすら練習するものだということを知りました。
今となっては当たり前に思えるんですけど、若い頃は役者についてよく分かってなかったんです。要は、役者は天才的な人たちがやるものだと思っていたんです。台本を渡されたらパッと覚えられてしまう。カメラ前に立ったら、どこに立てばカメラアングルのどの位置なのか分かってしまう。感情表現なんて生まれつき出来ちゃう。そんな風に思っていたんです。
でも、堀部さんが本番前に稽古する場所を借りて、ひたすら練習しているのを知って驚きましたし、まあそうだよなと安心もしました。
それで堀部さんはベースを完璧に固めてきて、現場ではその上にプラスのアイデアを乗せてくれるんです。そうすると、演出家もマイナスをゼロにする作業ではなく、プラスをプラスにしていく演出が出来るんです。これは本当に楽しいですね。
ちょっと話はそれますが、私は赤ちゃんや動物を使った映像の演出をたくさんやって来たので、マスナスをゼロにする演出ばかりして来たとも言えるんです。「カタチになれば御の字」みたいな演出ですね。だから、たまに役者と仕事をすると、「え?言った通りにやってくれた!」と、それだけで感激するんです。
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