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専門家は原理原則を言うしかない

新型コロナウイルスに関して、専門家でも真逆の意見を言ってたりするので、もう何がなんだか分からなくなってます。たぶん、専門家の人たちは政治にとって都合のいい事を言ってたり、特定のイデオロギーのために言ってるのではなく、その人の学んできた事や経験に則った原理原則を言っているに過ぎないんだろうと思います。

私はそれを映像の仕事という専門家に置き換えて想像してみました。ちょっと極端に例えてますけどね。

例えば、劇場公開される映画のプロジェクトが立ち上がるとします。出資者はなるべくコストを掛けずに、最大限のリターンが返ってくることを望みます。でも専門家である私たちは、そんな事は気に留めません。だから私たち専門家はこう言います。「撮影機材は最高のモノを用意して下さい。」と。

でも、最高の撮影機材を用意するとお金がかかります。だから出資者はこう言います。「iPhoneで撮ればいいんじゃないですか?海外ではiPhoneだけで撮った映画もあると聞いたことがありますし、十分にキレイな画質だと思うんですけどね。機材費だってかからないですし。」

たぶん私たち専門家はこう言うでしょう。「撮影というのは何が起こるか分かりません。いろいろな条件の中でも安定した撮影をするためにも、最高級の撮影機材が必要なんです。iPhoneで撮ったら、後から明るさや色を変えたりも出来ません。無理矢理やると画質が落ちてしまうんです。何よりも、映画というのはクオリティが大事なんです。私たち専門家は高いクオリティを保つためにいる職業とも言えるんです。」

出資者はこう言いいます。「観てる人にとって、クオリティって大事なんですかね?だって、今はiPhoneの小さな画面で映画を観たりしてますよ。iPhoneで観るんだったら、iPhoneで撮ればいいと思うんですよね。画質の良い悪いなんて分かりませんよ。例えばクオリティの低い映像ってどんなものですか?」

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