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対象小文字のa
記事へのアクセスありがとうございます!
12月のグループ展に出品する作品の紹介です。
タイトル、作品の情景、作者の作品に対する想いの順で紹介しています。
作品の価格と作品の大きさなどの情報は最後に記載しています。
雨降る室の真ん中で輝く (湛 _a_ 円環の中心に “ない” が “ある”)
![](https://assets.st-note.com/img/1669702664004-QcM0Np9DCB.jpg?width=1200)
雨の降る閉ざされた空間に咲く大輪の紫陽花。
この花を中心に生命力が渦巻いている。
幾多の表象が存在する世界において不可視の点、つまり表象不可能な点が存在する。 それがこの花である。あらゆる存在の原因である。
![](https://assets.st-note.com/img/1669702935918-kqQ80jRmNj.jpg?width=1200)
御室神事
本作は後戸の空間で少女を中心に誕生と再生のエネルギーが渦巻いているイメージで制作しました。
タイトルには“雨降る室”とあります。以前も2点本作のように紫陽花に少女が寝そべる作品を描いており同じタイトルを付けています。
この作品群は地元諏訪の諏訪大社でかつて行われていた御室神事に着想を得ています。
それはこのようなものです。冬の寒い時期に竪穴式住居のような半地下の室に神の依り代である大祝(おおほうり)が籠もり、神降ろしをします。その閉ざされた空間では様々な儀式が執り行われ、まるで誕生を待つ卵の中の雛のように生命力を増幅させるのです。
御室という隔絶されたこの世とあの世の境界に確保された不思議な空間において生命にとって必要不可欠なエネルギーを称える場所を描きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1669702967222-VI7fTWoPzz.jpg?width=1200)
a(読み:対象小文字のアー)
私は作品に“a”という記号を頻繁に用いています。
これはラカン心理学に出てくる記号です。
簡潔に説明しますと、対象を愛する原因あるいは理由です。(不正確かもしれませんがご容赦ください。)
そしてこの“a”の理解に関してもっとも重要なのがその愛する理由というものが当の本人には決して知ることのできないとういことです。そして、それがその人が主体をもった人間となった証でもあるということです。
人はもっとも重要な核の部分に自分自身で手の届かない謎を持っているという事です。
そんな謎の部分の周りをくるくる回ることでなんとかその輪郭だけでも掴もうともがくのです。
【作品情報】
タイトル:雨降る室の真ん中で輝く (湛 _a_ 円環の中心に “ない” が “ある”)
サイズ:8S 号(455*455mm)
技法:パネルに油彩
価格:275,000 ( 税込)
オンライン公開・販売は下記サイトよりお願い致します。
11月30日(水)21:00より公開されます。お楽しみに!
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