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この世界を潤す流れの中で

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。

 11月のグループ展に出品する作品の紹介です。
展示、作品情報、価格に関しては当記事の最後に記載しております。

 ではタイトル、作品の情景、作者の作品に対する想いの順で紹介していきます。

雨降る室の中に満ちる
(湛 _a_ 生命の色)

 この閉ざされた空間で雨が降っている。雨を受けた紫陽花が潤いを湛え、鮮やかに咲き乱れている。その中の一輪をよくよく覗いて みるとお花のような少女が寝そべっている。近くには少女の眷属だろうか、蛙が寄り添っている。
 雨のように降り注ぐ生命の雫はまるで体内を流れる血液のように世界に循環し瑞々しさを与えている。 そして、ここに坐(いま)す少女誕生のエネルギーとなる。

紫陽花

 本作は今年の夏に開催した個展に出品した青い紫陽花に寝そべる少女と同じテーマで赤い紫陽花に寝そべる少女を描きました。
 青い紫陽花の記事はこちらです↓

 青い作品と同様に紫陽花が咲き乱れる中を歩いていてふと一輪の花に目をやると小さな少女が眠っているというシチュエーションを描きました。
 ただし紫陽花の色が変わるだけでずいぶんと絵の印象も変わるもので、本作品に対するイメージは前作とずいぶん違うものとなりました。
  
 瑞々しさは同じなのですが、赤い色というのがなんとなく血液を連想させます。私はそれをこの世界を流動的に巡るエネルギーだと感じます。世界を包み込む暖かな生命の源がたっぷり詰まった空間で少女は眠っているのです。

カエル

 本作に登場するカエルは少女の眷属でありお友達でもあります。少女の行く末を暗示、道案内をしてくれることでしょう。

 それとともにカエルは両生類であり、水中と地上を自由に行き来するように、あちらとこちらー彼岸と此岸を結びつける存在を暗示する存在でもあります。
 ここに眠る少女も子供と大人の境界でまどろむあちらとことらを媒介する存在なのです。

 そしてここがよくよく見ていただくと画面左上には魚が泳いでいます。ここは地上なのか水中なのか?不思議な世界なのです。

 本作は2022年11月11日から大阪のギャラリーベルンアートで展示されますので、是非実物もご高覧いただけましたら幸いです。

 最後まで読んでくださりありがとうございました。ベルンアートの展示に出す作品は計5点です。以降も作品の紹介をしてまいりますので、次の記事も宜しくお願いいたします!

【作品情報】

タイトル:雨降る室の中に満ちる (湛 _a_ 生命の色)
サイズ:S4 号(333*333mm)
技法:パネルに油彩
価格:165,000 円(150,000 円 + 税)

作品の購入に関しては私、もしくはギャラリーベルンアートへお問い合わせ下さい。 

ギャラリーベルンアート
〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満 4-2-4 ( 美術ビル 2F)
電話:06-6361-5507
web:https://www.gallery-bernart.com/

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