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野麦のように

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。

 11月のグループ展に出品する作品の紹介です。
展示、作品情報、価格に関しては当記事の最後に記載しております。

 ではタイトル、作品の情景、作者の作品に対する想いの順で紹介していきます。

野麦に生まれる生命の萌芽
(岐 _a_ 来るべき時)

 山奥、熊笹の生い茂る中に横たわっていた。 まるで小人や妖精のように小さな少女は来るべき新たな目覚めをじっと待っている。
 列を作り舞う蝶は少女を守る存在であり、かつ生命の循環の象徴でもある

熊笹と通して

 本作の題名の野麦とは熊笹のことです。山や森に取材に行くと熊笹が茂っています。その道中に葉の生い茂る中に少女を発見したイメージで制作しました。
 熊笹というどこへ行っても見かけるありふれたものです。しかしそんな日常にこそ実は気づかないだけで、不思議な存在が当然のようにこちらを見つめているのではないかと思うのです。私は”あちらとこちらの境界”をテーマとし不思議な空間を描いていますが、実はそれは現実と地続きであり、天国や楽園、あの世というのは案外現実となにも変わらない場所なのではないのかなと思っているのです。それは反対に捉えると、繰り返しになりますが、私達が日々過ごす日常が非現実であり不思議な世界ということでもあるのです。

 余談ですが、熊笹で特に印象に残っているのは戸隠神社の周りに広がる森です。神社自体の記憶が曖昧なのに反して木々の足者とに延々と広がる熊笹は今でも鮮明に思い出します。熊笹ソフトクリームというあまりみないものも販売しており、美味しかった記憶があります。

 また、長野と岐阜の境界に当たる野麦峠に関する書籍を読んだときに、野麦(熊笹)の実は飢饉が起こる年に実ることが多く、人々の飢えを凌ぐ糧となったという話が印象に残っています。
 本作には熊笹のつける実のように大変な状況に置かれたときに助けとなり、勇気をくれるような存在となってほしいという願いを込めています。


 本作は2022年11月11日から大阪のギャラリーベルンアートで展示されますので、是非実物もご高覧いただけましたら幸いです。

 最後まで読んでくださりありがとうございました。ベルンアートの展示に出す作品は計5点です。以降も作品の紹介をしてまいりますので、次の記事も宜しくお願いいたします!

【作品情報】

タイトル:野麦に生まれる生命の萌芽 (岐 _a_ 来るべき時)
サイズ:M6 号(410*242mm)
技法:パネルに油彩
価格:165,000 円(150,000 円 + 税

作品の購入に関しては私、もしくはギャラリーベルンアートへお問い合わせ下さい。 

ギャラリーベルンアート
〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満 4-2-4 ( 美術ビル 2F)
電話:06-6361-5507
web:https://www.gallery-bernart.com/

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