145. 長崎方言チングと、使わなくなった方言と。
長崎の方言に「チング」という言葉があります。
韓国語を知っている人が見たら、このカタカナ表記にあれ?と思うかもしれません。”친구”が思い浮かびますよね。
長崎方言の「チング」は「友達」という意味です。幼なじみなや仲の良い友達のことを指すらしいです。この辺りも”친구”の意味と近いでしょうか?
地理的には非常に韓国に近い長崎。特に、長崎県の対馬は釜山までフェリーで2時間半で行けるそうです。飛行機だと5−6分くらいの距離でしょうか。
チングという言葉は、もちろん朝鮮半島から渡ってきた言葉です。
朝鮮半島から渡ってきた言葉は、長崎のこのチングのように方言として意外と多いと聞いたことがあります。他には何があるのでしょう?知らず知らずに使っている言葉にも案外あるかもしれません。
ちなみに、私はチングという言葉を「友達」という意味で使ったことはないのですが、父世代はギリギリ使っているそうです。
方言も、だんだん使われなくなっていくものも多いので、父やおじいちゃんおばあちゃん世代が使っている方言がわからなかったりすることもあります。
方言をたっぷり使う人は、幼い頃におじいちゃんおばあちゃんと過ごす時間が多かった人が多いような気がするんですよね。
九州北部の方言の代表格に「ばってん」という言葉があります。
私、長崎に住んでおきながら、いつの間にかこのばってんを使わなくなっていることに最近気づきました。
いざ会話で使ってみてと言われても、咄嗟に出てこないんです。こうやって、方言もどんどん消滅していくのかな、なんて自分を通じて考えさせられます。
補足すると「ばってん」とは逆説の接続詞で、「でも」や「しかし」「〜が」「〜けど」の意味です。
ちなみに形容詞は「い」が「か」に変わります。
おいしい→おいしか
かわいい→かわいか
ない→ なか
いい→よか
「のだ/のです/ んです」は「と」に変わります。これは、今日これを書きながら気づきました。笑
何気に使っている言葉のパターンに気づくのはいつもおもしろくて宝探しをしている気分になります。
言葉っておもしろかね〜
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