【じーじは見た!】後編:世界森林資源評価(FRA)2020概要を見てみた⁉️
心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️
今回は、FAO(Food and Agriculture Organization of the United Nations:国連食糧農業機関)の森林に関するレポートFRA2020(Global Forest Resources Assessments Main Report 2020)を見ています。
本編は後編です。前編から読んでいただけるとありがたいです。
✅森林火災面積の推移
意外なことに2001年からの調査では年間に約400千haが火災にあっているという事実だけが分かり、近年増えている訳ではないんですね。
近年の報道を見ていると温暖化で急増したようなイメージがありますが、数字でみると400千ha(埼玉県の面積379千haくらい、ちなみに東京都219千ha、神奈川県241千ha、千葉県が515千ha)の森林が毎年火災にあっているというのが事実ですね。
つまり埼玉県全体が森林地帯だとして、そこが全部まる焼けになっているような森林火災が毎年どこかで起こっているのです。
ただ、森林が火災や土砂崩れで崩壊してしまうのは、太古の昔から起こってきたことで、攪乱といって生物多様性を育む自然の営みでもあったのです。
森林生態系の場合、台風や山火事、雪崩や土砂崩れなどにより森林が大きく破壊されると,樹木が倒壊あるいは枯死したところに新たな開いた空間が形成されて、生物多様性が育まれてきました。
このように生態系・群集・あるいは個体群の構造を乱し、資源の利用可能量や物理環境を変えるような出来事を攪乱と呼ぶそうです。
自然の営みですから過去は時間軸の長い自然更新で良かったのでしょう。しかし、人口増加に伴い森林が人工的な営みによって他の目的に転用、減少を続けている状況の中での山火事を放置している余裕はないように思えます。
つまり、山火事で燃えた森林を植林で早く復活させることも必要なのではないでしょうか?
✅森林の劣化
森林が劣化しているという基準を各国は次のように定義してFAOに報告しているようです。
①攪乱 ②樹冠率低下 ③森林製品の生産性低下 ④炭素・バイオマス蓄積量の低下 ⑤林分構造の変化 ⑥森林機能の低下 ⑦生物多様性の低下 ⑧土壌劣化/寝食
じーじは、この中の炭素蓄積量の低下、土壌劣化、生物多様性の低下の3点が特に気になりますね。
炭素蓄積量低下は、世界が温室効果ガスの排出削減に一生懸命に取り組んでいるにも拘わらず、CO2を吸収してくれている森林を粗末に扱って、世界中の努力と逆行することを森林に対して行っているということです。納得がいかないですし、非常に気になります。
また、土壌劣化と生物多様性の低下は、食糧危機に直結することなので非常に気になっています。
✅森林の持つ多様な機能
森林は木材製品以外にも私たちに非木材林産物を提供してくれています。その非木材林産物の重要性と題した上記の図を見ると次のようなものがあげられています。
①食料(食用植物) 30%
②薬の原料 14%
③道具の原料 13%
④野生動物の肉 9%
⑤鑑賞植物 7%
⑥ハチミツ 6%
⑦樹液 6%
計 85%
こうやって世界のデータを見てくると森林の大切さがよく分かります。
日本が情けないのは、戦後に私たちのご先祖さんが頑張って植林した資源をしっかり使わせてもらっておきながら、自然更新の名の下で再植林をせずに放置したり、太陽光パネルを敷き詰めて目先の利益のことしか考えていないことであり、未来への種まきをしていないことなんですね。
最近になって宮城県では、森林を伐採した跡地への太陽光発電事業には、地方税を掛けると発表しました。国がやらないので、こんな風に再エネ適地へ事業を誘導しようとする自治体が出てきました。
ただ、再植林に対するインセンティブはまだ十分ではありません。
これまでのところ世界の森林資源減少の歯止めとなっているのは、中国の植林であることもデータで見てきました。
国土の68%が森林で、国土は狭くても人工林面積だけなら世界の8位に入る日本なのですから、是非、その人工林面積が減少するようなことがないように、維持・拡大していける国であってほしいなと願っています。
頑張れZ世代!
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