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【じーじは見た!】後編:いい子症候群⁉

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉

さて、今回は「いい子症候群」を取り上げています。

前半は金間先生の分析を紹介してZ世代の若者気質を理解してきました。

後半はそんなZ世代の若者の力を引き出すためにどんなことをすべきなのか、もっと言うなら未来の若者の力を引き出すために今何をすべきなのか?

自分の気持ちを殺して演技する若者ではなく、伸び伸びと能力を発揮してくれる若者を養成していくための「教育」はどうあるべきかを一緒に考えてみましょう。

本編は後編です。前編から読んでいただくと話が繋がります。

4️⃣金間先生の提案

まずは下記の動画をご覧ください。2分40秒程度です。

どうでしたか?金間先生の助言?

耳が痛いですよね。

若者に変わってもらいたいなんて思わずに「あなた自身が失敗を恐れずにリスクを取る姿を若者に見せてください」「失敗している姿を若者に見せてください」と、あなたや会社の方が変わってくださいと言われています。

だけど、そんなことだけでは若者の心は変わらないと思うのです。

変わることにインセンティブが働くような制度設計、法整備がないと性善説や情緒では結局「建て前」の標語だけが飛び交った過去の30年と何ら変わらないとじーじは思うのです。

どう変えていったらいいのでしょうか?

5️⃣EBPMが大事⁉

EBPM(エビデンスベースドポリシーメーキング)を直訳すると「証拠に裏付けられた政策形成」となりますが、何のことか分かりませんよね。

昨年、じーじは一人の学者さんが今年ブレークするんじゃないかとこんな記事を投稿しました。

成田悠輔さんがイエール大学で取り組んでおられるのが「データアルゴリズム・数学・ポエムを使ったビジネスと公共政策の創造とデザイン」という分野です。

日本にも本格的なEBPM時代が確実に来ています。その時代に成田さんは、ぴったりの論客になるんじゃないかと思っていました。

「政治とIT」ということを想像できる政治家が少なかったために日本はDX(デジタルトランスフォーメーション)が遅れてしまいましたが、徐々に政策決定にデータ分析の有用性を理解した政治家が出てきたので着実に進んでいるように見えます。

今年の5月に発表されたEBPM の取組方針に少し触れておくと次のようなことが書いてあります。

(1)各部局は、EBPM 推進室(以下「推進室」という。)の協力を得て、政策目的の達成までに至る因果関係の仮説を示す「ロジックモデル」を作成する。
(2)各部局は、「ロジックモデル」の作成に当たり、当該予算事業の必要性及び効果を検 証するためのデータ及びアウトカムを測定する指標を積極的に盛り込む。
(中略)
 また、内閣府本府政策評価基本計画(第7次)(令和2年5月 14 日内閣総理大臣決 定)に基づくロジックモデル(以下「政策評価ロジックモデル」という。)を作成し ている場合には、「政策評価ロジックモデル」と整合的なものとする。
(3)各部局は、アウトカムを定量的に測ることが困難な場合には、代替となる事項をも ってアウトカムを測ることを「ロジックモデル」に記載するとともに、その理由を推 進チームに説明する。
 (4)各部局は、財務当局への説明においては、「ロジックモデル」を積極的に活用する。
(5)推進室は、各部局が作成した「ロジックモデル」のうち、効果検証の対象となる実 例報告対象事業をとりまとめ、公表する

令和4年度内閣府本府における EBPM の取組方針より引用

何度も「ロジックモデル」という言葉が出てくるでしょ。イメージできないと思うのですが、こんな感じのようです。

政策名「地方創生」 施策名「地方創生に関する施策の推進」のロジックモデルより抜粋

定量的な実績評価に成田さんたちのデータアルゴリズムによる公共政策デザインなる分野が大いに役立つ時代(ITの発展が大きいとじーじは思います)になってきました。

さて、そのEBPMを活かしてもらいたい分野が「教育」であり、EBPM的思考が大好きなのがZ世代だと思うのです。

日本は、教育に関してのICT活用が物凄く遅れていたので世界的にもEBPMを教育に活かすことが最も遅れた国で、Z世代の能力を引き出せていない国だと思うのです。

6️⃣教育にこそEBPMを導入しよう⁉

Z世代の「いい子症候群」はそう行動することが個人として最もお得だから出現してきた現象であり、そういう現象をもたらす教育をしてきた結果なのです。

そして今の日本は、そう行動をすることがお得になる会社組織であり、社会なのですから、このまま標語や掛け声だけの成り行きに任せていたのでは、いつまで経っても治らない深刻な日本病が「いい子症候群」だとじーじは思っています。

性善説や情緒で「変えていきましょう」といくら言ったところで変わりません。

EBPMが万能だとは思いませんが、成果のでない前例をずっと踏襲するリスクは回避できると思います。

そして、社会全体を変えていくモデルだって試せるハズなんです。

例えば、鹿冶さんの下記記事もデータ(エビデンス)に基づく考察です。
日本にはこういったデータがないのが残念でなりません。台湾や韓国のデータを紹介してくれています。

台湾や韓国は米国と同じく、学校のスタートが9月です。
7月、8月生まれの子に発達障害が圧倒的に多いという結果が出ています。

これを日本に引き直すと2月、3月生まれの子に同じ傾向があるのではないかという仮説が成り立ちます。

こういうことがデータで分かってくると幼少期のころに最大で1年近く年齢の離れた子を一緒のクラスで同級生として教育することは、上手な方法なんだろうか?と思えてきます。

小さいながらも同級生と同じようにできないことで、早生まれの子が劣等感をいだいたり、深く心に傷を持つようなことになるのではないかという仮説です。

実は、じーじの小学校では、1~2年生の2年間、1組は4月、5月生まれ、2組は6月、7月生まれ、・・・6組が2月、3月生まれのクラス編成でした。3年生になって初めてガラガラポンのクラス替えをしました。

昭和40年代前半のことですから今は変わっていると思いますが、当時のクラス編成の考え方は、実はEBPM的には結構合理的な教育スタイルだったのかもしれません。

鹿冶さんの推論では、日本の教育体制で成長していく子供たちの中でメンタル最強となるのは4月生まれだそうです。

同級生の中で最大1年の年長さんというアドバンテージはメンタルの成長に大きく影響しているのでしょうね。

実は、我が家はじーじもばーばも4月生まれなんですよ。最強コンビ😊

こういった幼少期の最大1年の年長・年少さん問題を他国はどんな風に乗り越えて教育しているのでしょうか?興味深いですね。

オランダは、年齢の違う子供たちが一緒の教室で学ぶことで、みんなと同じにできなくて当たり前なんだよということを学ばせる教育体制のようです。

実は、その方が同じ年齢の子供だけで、大方1歳も歳の離れた同級生だけでやる教育よりも幼い子供の心の成長にはいいのかもしれませんよ?

EBPMに基づいた教育政策、それが「いい子症候群」を克服して「ありのままの子供たちの力」を引き出す方法なのかもしれませんよ。
脱・教育委員会の昭和人による経験主義!

次週は、オランダの教育について、取り上げてみたいと思います。

頑張れZ世代!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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