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【じーじは見た!】前編:いい子症候群⁉

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉

さて、今日は「いい子症候群」を取り上げます。

まず下の動画をご覧ください。(5分ほどのダイジェスト版ですが、お時間がなければ、先に進んでください。)

金沢大学教授の金間大介さんの研究で見えてきたZ世代の思考・行動様式、「いい子症候群」について、金間先生の解説からじーじが気になった点をピックアップして話を進めていきましょう!

1️⃣いい子症候群って何?

Z世代が新入社員としてあなたの職場に配属されてくると「いい子じゃないか、今年の新入社員は」という現象が顕著なのだそうです。

その新入社員の行動の特徴は?
・素直でまじめ
  →さわやかで若者らしい。
・受け答えがしっかりしている
  →自分の意見はいわない。言っても当り前のことしか言わない。
・人の話をよく聞く 
  → 質問をしない。
・言われた仕事をそつなくこなす 
  → 絶対「先頭」に立たない。必ず誰かの後に続こうとする。
協調性がある 
  → 職場飲み会に参加する。場を乱さないために演技する。

何か「昭和人」帰りをしているように感じませんか?

上記行動の動機となる感情面に着目すると、これも実に興味深いです。
・目立ちたくない。
・変なことを言って浮いたらどうしようといつも考えている。
・自分のことを人がどう見ているか、人の気持ち・感情が怖い。

上記感情は、次の感情へと繋がっていきます。
・人前でほめられたくない。ほめられることが「圧」になる。
 → 自分がみんなの前でほめられて「あいつ上司のおきにいりだぜ(うら
やましい、みんなで無視しようぜ)」となることや上司から頼りにされることを怖がるのでほめられたくない。
自分で決めたくない。(みんなできめたい)

上記のような行動と感情がありながら「どんな仕事がしたいの?」と聞くと次のような回答をするそうです。

・自分の個性や能力を活かした仕事がしたい。
・社会的課題の解決につながるような仕事がしたい。社会貢献がしたい。

どちらが本当のZ世代なのでしょうか?

2️⃣なぜ「いい子症候群」の若者が増えたのか?

まずは金間先生の分析からご紹介します。
先生は「研究途中」と言われています。
研究途上でも考察は面白いですね。

一つには「ゆとり教育」が目指したことが、上手く機能しなかったのではないかと指摘されています。

金間先生の調査では、Z世代の「自分で事業を起こしたいという人」の割合が団塊ジュニア世代(1970~75年生まれ)の半分に落ち込んでしまっている結果や「有名な大学や学校に入った方が有利になると考える人」の割合は、逆にZ世代の方が倍増してしまっている結果を示しています。

これが「ゆとり教育」の結果だとするとデータに基づく謙虚で客観的な分析が必要だと思われます。

「ゆとり教育」が目指したものは、知識の詰め込み教育から個にフォーカスした経験重視型の教育への転換でした。

競争環境を緩和(運動会で順位を付けない等)し、個の体験や経験を重視し、自ら学び、考える意欲や態度を育む教育を目指した「ゆとり教育」の目玉授業が「総合的学習」というカリキュラムだったそうです。

「総合的学習」におけるグループワークが、他者と歩調を合わせ、力を合わせて課題を乗り越えるという「テンプレート」に縛られてしまい、多様性に不寛容でみんなが同じように振る舞うことを是とすることを育んでしまったのではないかと研究を進めておられます。

つまり「競争から協調へ」だったハズが、「協調から同調へ」と「いい子症候群の行動と感情」を育てていったのかもしれないとの仮説です。

3️⃣若者にとっていい子症候群のメリットは?

Z世代は、デジタルネイティブ、SNSネイティブ世代とも言われ、じーじたち昭和人なんかと違って情報収集リテラシー、評判確認リテラシーに長けた世代です。

彼らは情報に長けたとても賢い世代です。

彼らの生存本能が、自分を偽って「いい子」の演技をしている方が得だよと判断させているのです。

その方が、会社の中で出世していくことや一度大企業に就職してしまえば、企業が施し(研修やOJT)をしてくれるので、企業の中で通用する掟を守って受け身で生きていく方が自分にプラスになると判断している訳です。

実に賢い!

どうしてそんなメリットが生じるのか?

それは日本社会全体が「ムラ社会」であり、同じ考えでなかったら村八分という同調圧力社会であるからです。出る杭は妬まれて叩かれる心理的安全性が担保されていない組織だからです。

心理的安全性の高い組織をみんなで「だれだれちゃん」と呼び合う仲良し職場だと勘違いされている方もいるかもしれませんが、そうではなくて、批判的発言を謙虚に受け入れて建設的な学習を繰り返して成長する組織なのです。國松さんのこの記事をご覧ください。👇

「自分の個性や能力を活かした仕事がしたい。」
「社会的課題の解決につながるような仕事がしたい。社会貢献がしたい。」

これも実はZ世代の若者の素直な心の内(中にはこれもいい子症候群で建て前発言をしているのだろうと思われる方もいると思いますが、じーじはそうは思いません)だと思います。

でもそんなことを職場で発言すると「お前、入ってきたばかりで生意気なことを言っていないで、言われたとおりにやれよ」と上司や先輩から言われることを知っているので空気を読んで言わないだけだとじーじは思います。

では、どうしたら「いい子」の本音や能力を引き出していけるのか?
後編ではそこにフォーカスしてみたいと思います。

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